Copyright © 1999-2012 CarWorld, All rights reserved.
Motor Sports
World Rally Chanpionship 
第12戦 ラリーGB ローブ6年連続チャンピオン決定。WRC54勝の偉業

 2009年世界ラリー選手権(WRC)は10月25日、ウェールズで最終戦のラリーGBを行い、シトロエンC4に乗るセバスチャン・ローブ(フランス)が優勝。1ポイント差でタイトルを争っていたフォード・フォーカスのミッコ・ヒルボネン(フィンランド)を抑え、6年連続の世界チャンピオン、WRCで54勝の偉業を達成した。PWRCに出場した新井敏広(スバル)はラリーGB2位、表彰台を獲得した。
 
 最終戦を迎え、ローブ、ヒルボネンは僅か1点差。ヒルボネン84、ローブ83点で最終戦がまさに決戦となった。その凄まじい戦いは初日からのSSトップタイムに現れている。どちらかがトップタイム。他のドライバーは1ヵ所もトップに立てない戦いだった。
 死闘というのにふさわしい戦いだった。最終日を迎えてローブのリードは30秒。雨でぬかるんだウェールズの森はマッド状態の場所が多く、滑りやすいことで知られる。トップ走行は決して有利とは言えない。2ヵ所のSSを2回走る設定でともに40`の距離。80`はサービスなしで戻ってくる。
 最初のSS13(ポートタルボット)では0.8秒ヒルボネンが上回った。
 「そう悪くはなかったが、スタートして間もなく、パワーが足りないように感じた」とローブは振り返った。シトロエン・チームでは電話が飛び交い、移動サービス地点ではエンジニア、メカニックが慌ただしい動き。サービスなしで走るSS14(レオラ1)を終わった段階で、ローブは18秒2まで差を詰められていた。

 「カーブが多く、トップを走るというハンディも大きかった」(ローブ)
 勢いづくフォード勢。大逆転の可能性も出てきたのだ。

 「最後まで諦めない。まだ勝てる可能性は残っている。ラリーでは何が起こるか、フィニッシュするまでは分からない」とヒルボネンはタイトル獲得への希望をつないでいた。30秒の差をSS2ヵ所で18秒差に詰めたことから見れば、計算上で逆転の可能性はありうる。その他にも思いがけないトラブルの可能性は、ローブにもある。しかし、皮肉なことにその「思いがけない出来事」に見舞われたのは、追い続け、差を詰めていたヒルボネンの方だった。

 SS15が始まりヒルボネンは逆転をかけてフラットアウトの走行。
 「SSの約半分、17.5`辺りでジャンプし、着地した衝撃でボンネットを止めている左のピンが外れた。間もなくバタバタし出し、旗のように波打つようになった。危険なので駐めて修理するほかなかった。まさに悪夢だ。残念だ。でも、6度の世界チャンピオンと残り2ステージまで1点差で競り合ったことを誇りに思う」とヒルボネンは語った。

 ラリー終了後ローブは集まった観衆にこう語った。
 「ラリーが終わるまでもの凄いプレッシャーを感じ続けていた。今シーズンは良いスタートを切れた。中盤に問題もあったが最後にはタイトル獲得にこぎ着けた。ミッコは決してギブアップしなかった。タイトル獲得ばかりではなく、全てのラリーで楽なものは1度もなかった。ミッコとの戦いはスポーツとして最高のバトルだったと思う」

筆者:中島 祥和 筆者HP






セバスチャン・ローブ


シトロエンチーム


シトロエンC4


ミッコ・ヒルボネン(フォード・フォーカス)



Copyright © 1999-2012 CarWorld, All rights reserved.