第7戦 アクロポリス・ラリー
2003年世界ラリー選手権(WRC)第7戦のアクロポリス・ラリーはギリシャの山岳地帯で5月30日から6月1日にかけて行われ、4度チャンピオンとなっているセバスチャン・ローブ(フランス、シトロエンC4)がWRC41度目、今期5勝目を挙げた。2位にはインプレッサの新型車を投入したスバルのペター・ソルベルグ(ノルウェー)が入った。3位はミッコ・ヒルボネン(フィンランド、フォード・フォーカス)。クリス・アトキンソン(オーストラリア、スバル・インプレッサ)はリタイヤ。
タイトル争いは今回の勝利でローブが41点としてヒルボネンを1ポイントリードして選手権争いのトップに立った。
タフなラリーとして知られるアクロポリスは、今年もまた石や岩の露出したグラベルで、激しくホコリを巻き上げてのラリーとなった。
「ラリーは難しく、コースはラフだった。選手権争いの大きな山場でもあった。今年のアクロポリスは去年よりタフだった。最終日にはタイヤを温存し、部分的には抑えて走った」とローブはいっている。
“オールニュー”インプレッサをデビューさせたスバルは、インプレッサ・WRC2008の2位入賞、ソルベルグ今期初の表彰台で、新型はさい先のいいスタートとなった。SWRTのデビッド・リチャーズ代表のコメントも久々に明るい。
「クリスはリタイヤしたが、開発を続けるための素晴らしいデータを出してくれた。朝のステージではトップタイムも出している。新型でアクロポリスを走るのは幾つものリスクはあったが、WRC2008は今回の結果で、明らかに新し次のステップに踏み出すことになる。後半戦の最初にいい結果を出せ、沢山のことを学んだ」
ソルベルグは不振続きからの脱却。勝ちのない元チャンピオンに光明が見え始めた。
「素晴らしいことだよ。喜びいっぱいさ。言葉が無いくらいだ。振り返っては喜びを感じている。こんなに完成度の高い新型は信じがたい思いだ。ポテンシャルも高い。強いスバルが戻ってきたんだ」とソルベルグは言っている。
アトキンソンはリタイヤしたが意気盛ん。最終日の最初のステージを猛烈に走った。トップタイム。勢いに乗って次のステージも全力疾走だったがスピン。岩にリアサスペンションを当て、大きなダメージを負った。何とかフィニッシュしたが、SS16をスタートするのは無理でリタイヤとなった。
「ニューカーの最初のラリーでステージベストを出せたのは最高だ。ラリーの結果そのものはアンラッキーだったが、速さを証明することが出来た。もっと速く走れると思う。ついに最高のパッケージを手にすることが出来た」とアトキンソンは言っている。スバルが元気になるとWRCも元気になる。シトロエン、フォード“2強”にくさびを打ち込む新型インプレッサの後半戦に期待したい。
筆者:中島 祥和 筆者HP