○…4日のキャンプ地、タンタン(モロッコ)は午前中から深い霧。飛行機の発着はできず、オフィシャル、プレス関係者もウワラザザットに足止め。ASOの公式ホームページの速報もままならない状況。しかし、午後になってタンタンの天候が回復。砂漠地帯特有の抜けるような青空。ラリーは順調に進み、記録も何とか整理されて、ASO関係者は胸をなで下ろしていた。ただ、電話回線はヨーロッパとつながりにくく、連絡を取ろうとする人たちは苦闘していた。
○…バイクで2度優勝。三菱パジェロに乗ってパリ〜喜望峰(1992年)で優勝したユベール・オリオール(フランス、いすゞ)が4日、リタイヤした。オリオールは4年前までASOパリダカ部門の責任者で、ラリーをコントロールしてきた。
「ベンチレーター、ラジェターが壊れてしまった。エンジンも終わりだよ。家に帰るしかないね」とマラケシへと向かった。ラリーをコントロールするのと走るのは、やはり勝手が違うようだ。
○…3日リタイヤした増岡浩(三菱パジェロ・エボリューション)は、4日マラケシへ移動。5日にパリへ入る予定。
「ゴールのダカールへはチームの一員として行くことになります。いったん日本へ帰っても、すぐにダカールへ飛ぶことになるので、パリにいてゴール直前にダカールへ行きます」と話している。
○…雪をかぶったアトラス山脈がキャンプ地から見える。ウワラザザートは砂漠の中の町。気温は氷点下に下がり、アフリカ大陸=熱さ、砂漠=熱砂と日本で持ちがちなイメージとは異なる。コースは細かい土の“土漠”が多く、地元の人々の走ったタイヤ痕が道でもある。
時々、複雑に入り交じり、小さな集落ではタイヤ痕が八方へのびる。一本間違えると次第に方向がずれ、取り返しのつかないミスコースとなる。トップ10でもっとも時間をロスしたのはサインツで、SSをトップでクリアしたペテランセルに8分59秒遅れた。
総合順位はサインツがキープしたが、前日のペテランセルとの差18分24秒が9分25秒と貯金を半分使ってしまった格好だ。
「昨日はだいぶタイムロスをしたが、今日はよく走れた。コースのあちこちでパンクしている車を見たよ。明日はモーリタニア入りだ。砂漠となって様子は変わって来ると思うよ」と自信を見せた。
トップ争いは厳しく、1位から6位までは2分21秒の中にひしめく。8位のシュレッサーも4分14秒差。ペテランセルは少し離れているが、追い上げは急。ズエラテからの砂漠戦を前に、つばぜり合いが続いている。
筆者:中島 祥和 筆者HP