チームMOTOモタ、今年もゼッケンは1番
左から津々見、ヤタサン、伊沢選手、五十嵐選手、西山選手
アイメトリクス社にサポートして頂きました

マシンはNRA仕様のマツダ・ロードスター
予選アタックに向かう伊沢選手
予選結果は2位
レース前のチームブリーフィングで河野チーフメカの秘策が発表された
スタートは旧ルマン式
スタート直後、ヤタサンの力走
河野チーフメカと燃費担当渡辺さん。燃費を計算しながらドライバーへ指示を出す
ドライバー交代に備える津々見
レースデビューの西山選手。緊張は無さそう?
レース終盤。クラッシュするチームも
五島チーム代表(右端)ピット内でレースを見守る
ファイナルラップ、トップと3秒差!
興奮のレースで3位表彰台
|
●チーム・モタモタ、フレッシュにアップグレード
私の待ちに待った恒例の「メディア対抗ロードスター4時間耐久レース」は今年は第21回を迎えて2010年10月4日、筑波サーキットで開催された。ラジオ番組、“ザ・モーターウィークリー"からエントリーの“チームMOTOモタ"である。チーム代表、五島祐氏は今回、ユニークなチーム編成としたのである。
何と、まったくの新人の西山猛選手をピックアップしたのだ。西山選手は青山学院の大学院生で全日本ジムカーナ選手権に出場している、ジムカーナードライバー。レース経験は全くない。まさに新人である。
モータースポーツを若い人たちに経験させたいという、五島チームオーナーの心意気だ。
更に、昨年、チームCATAMARAN with J から参加している五十嵐光男選手。NISMO勤務の大のモータースポーツ大好き人間。更にロードスターレースで普段から大活躍しているヤタサン。助っ人ドライバーとしてGT500やFNレースで活躍する現役パリバリの伊沢拓也選手。そして私津々見友彦の5名のドライバーだ。
●アイメトリクスのサポート
私の目となり自転車ライドからモータースポーツ、日常の生活に欠かせないのが愛用のアイメトリクスのメガネ。
フィット感が抜群で、ついかけているのを忘れるほどだ。
コンピューターで顔を計測し、そのデータでピタリと顔にフィットさせる・・。凄いシステムでそんなハイテクさがお気に入りだ。軽い強化プラスチックなので万一の破損でもガラスのように細かく割れず目にダメージがないため、現役ドライバーの頃から愛用している。今回も私は2つのアイメトリクスを用意した。普段使うものと、フルフェイス専用のそれ。2個もっていると万一無くしたり壊したりした時のバックアップにもなるので、レースの時にはいつも2個用意し、チームは毎年アイメトリクスのサポートも得ているのだ。
●ライトウェイトスポーツ、ロードスター
人馬一体・・・、ロードスターの哲学はこの一言に尽きる。2リッター、DOHC,16バルブ4気筒170馬力、5速MTの手頃なスポーツカーだ。フルにエンジンを使い切って走れる手頃なサイズ。4時間耐久仕様はエンジンは全くのノーマルだが、足回りはNRA仕様で多少固められロールバーが装備されているもの。
FRスポーツらしい素直で安心感のあるハンドリング。ドライビングのセオリーのトレーニングにはぴったりのクルマだ。
とは言え、同じ性能同士のワンメイクのためレースは熾烈だ。常に周りに相手が絡み合い、一瞬のドライビングミスで抜かれてしまう。
おまけに、レースで使用できる燃料は90リッター。なのでリッター4.3km/l以上で走らなければならない。ラップタイムも上げながらしかも燃料とタイヤをセーブする必要があり、真のドラテクが要求されるレースである。
●河野チーフメカの秘密の大作戦
今回もチーフメカはRSファインの河野さん。確実なレース作戦で常に上位入賞に導いてくれている。今回は河野氏にはとって置きのマル秘の大作戦があった。
●燃費計算チーフ、渡辺さん
今年も昨年に引き続き、チームCarWorldの渡辺さんが広島からボランティアで駆けつけてくれた。ITエンジニアらしく、Team CarWorldの耐久レースで、綿密な燃費計画を立ててくれ、耐久レースでは欠かせないスタッフ。
またTeam CarWorldからまどらぁさんが渡辺さんのアシストとして参加、大いに心強かった。
●予選、伊沢選手渾身の力走で2番手
予選アタッカーは伊沢選手。さすがな集中力で1分10秒7で見事に22位中、2位のポジションを得てくれた。
グリッドが前方なのはレース展開が有利になるとチーム一同幸先の良いムードになった。
●驚きの決勝ドライバー編成
レースは午後4時にスタートするが、その前にドライバー編成とドライビング順を申請しなければならない。
そこでいよいよ河野チーフメカの秘策のアイデアが飛び出した。何と、助っ人ドライバーの伊沢選手は予選アタックのみでレースには参加しない・・・と言う驚きの作戦だ。
実はこれには大きな訳がある。今年のレギュレーションで、「助っ人ドライバー」の連続運転時間が50分から25分と半減した。また、レース中に許される走行時間の合計が96分以内から50分以内にまでと短縮。
もし伊沢選手がドライブすると、ピットイン回数が1回増え、そのロスタイムを伊沢選手のドライビングをもってしても補えない。敢えてエースドライバーを外したのである。
第1ドライバー : ヤタサン
第2ドライバー : 五十嵐光男
第3ドライバー : 津々見友彦
第4ドライバー : 西山猛
第5ドライバー : ヤタサン
●ヤタサン頑張る
いよいよレーススタート。ル・マン方式で一斉にドライバーが駆けてロードスターに飛び乗りスタート。4位と悪くない。昨年は私がスタートしたが、シートベルト装着に手間取り、ほとんどビリだったからだ。
ヤタサン1分12秒台に入れるベストを含め13-14秒台の安定したいい走り。
40ラップで2位の好位置で五十嵐ドライバーと交替。6,000回転の燃費ドライビングで順調にこなす。
●いよいよ、私の番
五十嵐ドライバーは安定した走りで79ラップ目に2位と言う好位置でピットインし私がロードスターを受け取った。
燃費担当渡辺さんからの指示は燃費4.3km/lで走行させること。そのためにエンジン回転は6000rpm以下で走らねばならない。
燃費をかせぐために、出来るだけ5500rpmでシフトし、追い越しなどの時だけ6,000rpmまで引っ張る作戦で走った。ラップタイムは13秒-14ま秒台で走行。渡辺さん指定の燃費を守りながらの走りだが、同じロードスター同士、常にマシンは接近しなかなか引き離せない。ここがワンメイクレースの辛いところ。
辛いと言えば私のクールスーツが壊れてしまい9月の暑さとマシンの熱さの中、辛い走りとなったのは大誤算だった。
途中クラッシュ事故によるペースカーラップの際にピットインし燃料補給。そして、113ラップ、2位で新人、西山選手と交替した。
●驚きの走り
西山選手は当初、15秒台のペースだったが、段々とラップを重ねるごとにタイムは向上。前方にペースメーカーを見つけたらしく、追従して13秒台までタイムアップ。さらには12秒台まで入れる力走には驚かされた。
そしてついにはトップに。新人ながら驚きの素晴らしい走りだ。
●いよいよ終盤、優勝は間近。だが・・
トップの位置で150ラップに最終ドライバー西山選手からヤタサンにバトンタッチ。3位の好ポジションでレースに復帰した。
燃費コントローラーの渡辺さんからはエンジンリミットはなしでフル走行が許可され12秒台のハイペースで2位の55号車「SYE ROADSTAER」を追撃。だが燃費担当の渡辺さんにも一抹の不安があった。
それは河野チーフも同じ悩みだ。実はスタート前に給油した50リッターの燃料が本当に50リッター入ったのか確認出来ていないのだ。
と、言うのは今回から給油のさい、車体をゆするのが禁止されタンク内のエアをしっかりと排除できてない。なので、2リッター前後の不足が危惧される。
計算上は間に合う燃費の4.3km/lをキープしているものの、現実は不足するかもしれない不安がある。
河野チーフは渡辺さんの報告を受け5500rpmでの走行に切り替え燃費を抑えつつ追撃する方針。
164ラップめ、前のマシンが燃料切れでたまらずピットインし2位に浮上。
ゴールまで5分、トップとの差は5秒!息詰まる雰囲気がピットを緊張させた。一気に追い上げたい。しかし燃料がもつのか・・・。
残り2ラップ。ピットから6,000rpmで追撃せよとの指令が。最終ラップのバックストレッチで、トップのマシンがバックファイアーを光らせながら燃料切れでスローダウン。その横を我が「MOTOモタロードスター」が追い越し一瞬優勝の女神がほほ笑んだが、次の瞬間に悪夢が襲う。我々も燃料切れでエンスト・・!
その横を3位の「SYE ROADSTER」と4位を走行の24号車「ホットバージョンロードスター」が抜いて行く。しかしヤタサンなんとかエンジンを復帰させかろうじて3位でゴールラインを踏んでくれたのだ。
●ハラハラ、ドキドキの4時間
レース後半のピットは興奮の渦。また喜んだり落胆したりでジェットコースター状態だったが、五島チームオーナーのドライバーラインナップと河野チーフの見事な作戦。渡辺さんの燃費コントロールのおかげと、伊沢選手はじめ全ドライバーの見事なドライビングで、3位入賞をもぎ取れた。
久し振り興奮するレースだったが、改めてロードスターのファン・ツー・ドライブの楽しさも堪能できた。
| 予選 | 2位/22台中 1分10秒775 |
| 決勝 | 3位 |
| 周回数 | 184ラップ(トップ差 4秒034) |
| レース時間 | 4時間0分24秒680 |
| ベストラップ | 1分12秒492 |
|