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津々見 友彦の「おかしいじゃないか?」
Vol.2 ドイツの合理性
 90km/hのスピードでアウトバーンを出ようと、ランプウェイに乗り入れたら、コーナーはきつく、目の前にガードレールが迫ってくる。20km/hオーバーのこの速度では速すぎる!「あっっっっ、曲がれない!」そこは本当に70km/hに速度を落とさないと曲がれないコーナーなのだ。ステアリングを必死で切込んでいるのにかかわらずフロントタイヤは悲鳴を上げて外に流れ、ガードレールに迫まる!ありとあらゆるレーシングテクニックを駆使し、ブレーキをコントロールしてなんとかガードレールにキッスせずに曲がれたが、心臓は飛び出しそうになり、顔面蒼白 。この”事件”があってからドイツ国内では絶対に制限速度標識は守る事にした。ドイツの速度制限標識はサバを読んでなく、そのものズバリの限界速度を意味している。それだけに誰もが守る仕組みだ。勿論、物理的限界でなく、他の理由で速度制限もされているが、守るに値する理由があるので、ドライバーは守るのだ。

 が、どこかの国に当てはめると”狼少年ばっかし!”ウソばっかり! 大抵のランプウエイの制限速度は安全限界の半分程度。だからだれも信用しないし、標識を守らなくなる。片や守らないと自分の命が危ない。危ないから必死で守る。この違いは非常に大きい。

 ドイツで更に感激したのは、アウトバーンを降り一般道路を走っていた時だ。田舎道で片側1車線の狭い道路だ。日本ならさしずめ40km/hの速度制限がされる場所。ところがここを100km/hでビュンビュン走っている。やがて町が近付いた。”何とかマイム町”と言う標識が出てくるとそこには32km/hの速度制限がある。どうだろう。今まで100km/hでぶっ飛ばしていた車全部が、ギューンとブレーキングしてその標識のところから32km/hでゆっくりとその町の中を通り抜けるじゃないか。セコンドギヤぐらいでノロノロと走り、やがて町の出口の標識が現れると、制限解除!セコンドギヤからサードギヤ、トップギヤにシフトアップして再び彼等は100km/hでぶっ飛ばし矢のようにいなくなる。”安全な箇所ではスピードは出し”、”危険な箇所”は徹底して速度を落す。なんと言う合理的な交通行政だろうか!しかも安全で速い。(続く)

筆者:津々見 友彦 Update:1999/10/2




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