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| LUXELナビエディション | 1.5G | フィールダー1.8S |
発売以来価格とサイズの手ごろさでベストセラーカーの代名詞だったカローラもこのところユーザーのセダン離れ現象にその威力も鈍っていたが、今回新しいコンセプト、NCV(New Cenrury Value)のもとにフルモデルチェンジがされた。新しいNCVのプラットフォームが次世代のこのクラスのベースとなるものだ。
新しいカローラはセダン離れを引き止めるべくより居住性を高めたものとなったもの。
従来通り、セダン系とステーションワゴン系の2種類からなるが、ワゴン系は”カローラフィールダー”のネーミングがされた。
セダンでは、ボディ全長は50mm伸びたが、ホイルベースも135mmも伸ばし、リヤシートの空間が広がった。全高も85mm高くなり、室内で65mm高く、トレッドはフロント、リヤで20、10mm広くなったものだ。
一方フィールダーでは従来型カローラワゴンに対し、ボディ全長は70mm伸び、ホイルベースも135mmも伸ばし、フロントとリヤシートのスペースは70mm広がり全高は50mm高く、室内で5mm高く、トレッドはセダン同様フロント、リヤで20、10mm広がった。
エンジンは1.3リッター(88PS)、1.5リッター(105PS(4WD)、110PS(FF))、1.8リッター(136PS(FF)125PS(4WD))のガソリンと2.2リッターディーゼル(79PS)ときめ細かく7種類も用意されている。
ミッションは6速MT、5速MT、4速ATと用意されているが、CVTはない。
今回はセダンの中でももっともラグジュアリーな1.8リッターLUXELのナビエディションと標準的な1.5リッターの1.5GFFと4WDのフィールダー1.8Sを試乗した。いずれも4速AT仕様だ。
<エクステリア>
LUXELナビエディション&1.5G

上背の高いセダンながらバランスがよく、トヨタ流のセンスの良さで魅力的にまとめている。フロントも大型のヘッドライト、丸みのあるスリークなノーズ、大型のバンパーなど力強くまたかっこいい。リヤエンドも歯切れ良く処理され心地よい印象を与える。バンパーとボディの隙間を旧タイプに比較して高級車並に少なくするなど力が入ったもの。
また、驚くべきは空力特性の良さだ。なんとCd値は0.29とハイレベルなのだ。コンピューターシュミレーションなどの解析技術とセンスの良さが光る。
フィールダー1.8S 4WD

フロントの印象はセダン同様、ダイナミックな雰囲気もあり、バランスよくまとまりかっこいい。 ただし、リヤエンドの処理が冒険をしなくフツーにまとめたために特徴的でなく粋さがないのは惜しい。もう少し遊んで”艶”が欲しいところだ。とは言えまとまりがよく大きな不満は勿論ない。
<インテリア>
LUXELナビエディション

ドライビングルームに入って驚かされるのは質感が高くまたセンスのいいダッシュパネルなどだ。 メーターデザインはボクスターなどが先頭を切ったオーバーラップした3眼メーターでこれもデザインがいい。またLUXELにはトヨタ得意の高級なオプティトロンが採用され見やすく、またラグジュアリーだ。センターコンソールにはウッド風パネルが張られこれはドアのスイッチパネルとコーディネイト。エアコンスイッチなども手が届きやすく操作性もよい。 ステアリングホイルは4本スポーク。このクラスながら風格のあるインテリアだ。
ナビゲーションが標準化されているこのバージョンは、ディスプレイも高い位置に配置されているがスターターキーを回すと僅かだが画面が自動的にチルトする。そこまでやるかって感じではあるが・・・。
1.5G

メーターデザインは変らないが、オプティトロンではなく、メーター文字盤が夜間は発光するシルエットメーターのホワイトメーターだが、どうしてこれはこれでカッコいい。センターコンソールはつや消しのブラックパネルとウッド風パネルのコンビだが、これも締まったスポーティーな雰囲気と適度なリッチ感があり好感が持てる。
フィールダー1.8S 4WD

ステアリングホイルが3本スポークとなり、ウッド風パネルはないものの、すっきりとしたダッシュパネルの基本シルエットのため心地よい雰囲気がある。メーターはオプティトロンだ。
--ドライビングシート--

バケットシートはバックレスト形状は良いがややソフト感があり、もう少しランバーサポート付近の剛性感があってもよかったのか。が、身体に吸いつくような包み込み感があり出来のいいシートと言える。アイポイントは高く前方視界は開放感がある。とは言え、エンジンフード先端が見える訳ではないが、視界に不満はない。ルーフのゆとりもたっぷりあり、約12〜15cm程度。圧迫感はない。
助手席のバックレストを前方に倒すとテーブルにも使える工夫はやはり何かと楽しそう。
--リヤシート--

リヤシートのヒップ・ポイントは高めで開放感もある。もっとすぐ正面にフロントのヘッドレストが視野に入るがあまり不満はない。バックレストそのものは適度に寝ていてまた、ランバーサポートの形状や剛性感も適度で心地よく座れる。フロントシートと膝のゆとりは20cm程度ありゆったり感はある。センターアームレストも出せるので2人で座る限りリラックス出来るのだ。 ただし、3人の場合は、やはりセンタートンネルが高く出っぱっているので、必然的に足元が苦しいのは否めない。
<動力性能>
LUXELナビエディション

エンジンは1.8リッターの1ZZ−FE2、VVT−i、DOHC,16バルブ、アルミブロック10.0の圧縮比で136PS/6000rpm、17.4kgm/4,200rpmの出力を誇るもの。
2,000rpmではやや大人しいが、3,000rpmからあたりからトルクは力強く立上がりだし中速トルクは力強い。4,000rpmから5,000rpmにかけてはトルクピークを過ぎるので大人しいのは否めないが、中速トルクタイプの実用エンジンだ。もっとスポーティーな走りを期待する向きには190PSの2ZZ−GEエンジン搭載のフィールダー、Zアエロツーリングをチョイスするしかない。
0−400m加速は17秒台の様子で軽快に走る。100km/hクルージングでの加速もスムーズで動力性能にまず不満はないだろう。
1.5G

エンジンはこれもアルミブロック、DOHC,16バルブの1NZ−FE、110PS/6,000rpm,14.6rpm/4,200rpmの出力のもの。0−80km/hを18秒台とこれも適度に快速で一般的な使い方ではまあ不満のない動力性能だ。 3,000rpmを越えるとぐっとトルクが出てきて5,000rpmでもスムーズ。ATは6,000rpm付近でシフトアップしてくれている。中速タイプの動力性能だ。
フィールダー1.8S 4WD
1.8リッターの同じ1ZZ−FEエンジンOHC,16バルブエンジンながら4WD仕様では125PS/6,000rpm、16.4kgm/4,200rpmと低めの出力特性になっている。これは4WD化したためトランスファーが邪魔して、エクゾーストがスムーズに取り回せないためパワーダウンしてしまったものだ。ギヤレシオをショートにしたため、2000rpmの低回転域からもトルクを出しているので発進の際も盛り上がり感がありもたつきは特に感じない。また、5000rpmあたりでもトルクはあまりタレてなくスムーズに伸びるフィールだ。もっとも4WDのため1240kgと重く0−400m加速は19秒台と特に快速とは言いがたくフツーだ。が、スタート後の飛び出し感はあるので、通常の走りでまず不満はないだろう。
<操縦性>
LUXELナビエディション
フロントサスペンションはストラット、リヤはFFとしてはコンベンショナルなイータビームタイプだが、なかなかよく仕上がっていた。タイヤはトーヨーNP01 185/70R14を履く。パワステはエンジン回転数感応型だが、全体的に女性にも扱いやすい重さでナチュラルなもの。またリニアリティのある応答は好感が持てた。レスポンスも70度舵角あたりから、シャープな雰囲気を持たせていてもたつき感のないスムーズなハンドリングだ。このあたり大人びていながらスポーティーさを保たせていた。ロール速度も緩慢なので安心感も高い。
1.5G
タイヤは1.8と同じサイズと銘柄の仕様だが、パワステはこのモデルには軽量化、燃費のために電動タイプが使われた。なかなかチューニングがよくされていて大きな違和感はない。重さは軽目に属するがしかし不満なく、ハンドリング特性もリニアリティがある。もっとも、ニュートラルはやや溝にハマった雰囲気もあり直進状態から左右に切り出した時に、やや手応え感が変る点があるものの、しいて言出す程でもないだろう。高速のロールも落ちついていて小さめで安心感がある。操縦性は適度にスポーティーな雰囲気があり、高速でもキチンとラインに乗ってコーナリング出来るので安心感が高い。
フィールダー1.8S 4WD
フロントはストラット、リヤはダブル・ウィッシュボーン。タイヤはトーヨーNP01 185/70R14を履くが、リヤサスの違いと恐らく車重の違いが影響しているらしく、ハンドリングは意外にもクイックでシャープなものと誤解してしまう。 特に高速の100km/hレーンチェンジでは結構クイックに45度舵角からヨーが起きる。このあたりリニアリティが希薄なのは否めない。もっともよく言えばスポーティーな感じにもなるので、ワインディングではよく曲がってくれ有り難く、あながち不具合ばかりではないが、高速道路のレーンチェンジでシャープすぎるきらいもある。
4WDはビスカスをセンターデフとして利用したものだが、通常はFFとして走行し、いざフロントタイヤがホイルスピンしたら助っ人するもの。スムーズな作動なので違和感はない。
<居住性>
--静粛性--
LUXELナビエディション
アイドリングも静かでバイブレーションも殆ど感じなく、高級感がある。エンジンノイズは5,000rpmからは全体に大きくなるものの、絶対的なレベルはよく押さえられているので不快感はない。
ただし、3500rpmからやや微振動感があり、ステアリングなどに感じる。それほど不快には感じないが、このあたりもう少し押さえられれば更に嬉しい。
100km/hクルージングでは4ATの4速で2500rpmあたり。静かなクルージングで疲れない。ロードノイズもよく押さえられていて静かだ。
1.5G
LUXELと同様、快適だ。もっとも、やはり4,000rpmからノイズは大きくはなるが、これも不満は全くない。ただ、この回転からやはり微振動が発生しステアリングに感じるがこれは小さめだ。
フィールダー1.8S 4WD
100km/hクルージングでもノイズは気にならず、快適に走れる。ロングドライブもこれなら疲れない。
--乗り心地--
LUXELナビエディション
これはなかなか良かった。凹凸路も実にマイルドに吸収してくれていて、スムーズ。路面のザラ感もなく快適な乗り心地と言える。
1.5G
基本的にLUXELに準ずるが40kg程度軽量なためか小さな凹凸を感じるものの、全体的には総じて乗り心地は良好だった。
フィールダー1.8S 4WD
路面の小さな凹凸はこれも感じるが、突起などの乗り越えではマイルド感があり、基本的に全く不満はない。乗り心地は良く快適だ。
<制動性>
LUXELナビエディション
フロントにはベンチレーティドディスク、リヤもデスク(メーカーオプションのVSCが設定されるとディスクとなる。基本はリヤはドラム)のレイアウトだが、
ABS、
ブレーキアシスト、
EBDのブレーキ3点セット付きだ。このために軽目の踏力ながら、よく利いてくれ、またぺダルの剛性感も適度にあり安心感の高いいいブレーキだ。(
VSC設定車はブレーキブースターも応答の速いプリチャージ式)
1.5G
フロントベンチレーティドディスク、リヤドラムのレイアウトながら、1.8リッターと比較すると軽量なためにブレーキの利きはすこぶるよくぺダルタッチの剛性感やストロークも短めで好感が持てた。
フィールダー1.8S 4WD
フロント、ベンチレーティドディスク、リヤはドラムだ。やはり、ドラムとブースターの違いのためと4WDの車重が重いためもあり、LUXELと比較すると踏力も必要となる。また、ぺダルの剛性感も少し甘い雰囲気だ。が、絶対的な利きには大きく不満はない。
<ミッション>
LUXELナビエディション

搭載されていたのは4速ATだ。ジグザグのシフトゲート式で、確かにメルセデスのイメージがあるので、高級に感じる。が、左右にレバーを動かしながらドライブレンジにシフトするので、やや面倒なのも否めない。もっとも、Dレンジと3速レンジは左右にレバーを振ることでシフト出来き、これもメルセデスタイプだが、これは便利だ。シフトダウンしたい時など短いストロークでそれが可能だ。シフトはスムーズで快適。 また、このATは登降坂変速制御があり、登り下りでは不要なシフトアップをしないので、スムーズに走れるが、下りではセコンドギヤを利用してエンジンブレーキを掛けても良かったのかも知れない。現在はスムーズなフィールを重視して4速から3速にしかシフトダウンしない。
1.5G
この車に搭載されていたのもスーパーECTと呼ばれるLUXELとほぼ同様なATだ。ただし、セレクターレバーはストレートタイプのもの。使いやすさから言えばこちらが好みだが、何となくゲートタイプの方が高級感があるから不思議だ。
フィールダー1.8S 4WD
同様4速ATで、セレクターレバーはゲート式。やはり高級感を与えるためにこの方式になったとか。
<ユーティリティ>
--トランクルーム--
LUXELナビエディション

トランクルームは広めだ。旧タイプより31リッタースペースは拡大されている。リヤシートは4:6でバックレストを倒せてトランクスルーとして大型の荷物の積載可能だ。
1.5G
残念ながらリヤシートのバックレストは倒れないので、トランクスルーにはならない。
フィールダー1.8S 4WD

当然ながらトランクルームは広いが、旧タイプに比較すると8リッターながら広げられている。ゴルフ・バッグ4個は悠々と入りそうだ。また、リヤシートも4:6で倒せるので更にスペースは広がる。
--その他--
カップホルダー
フロントはセンター・コンソールに。リヤはセンターアームレストに用意。
- グラブ・ボックス
- なんとエアダンパー付きで、このクラスとして上品に開くのには驚かされた。
- タイヤ空気圧警報システム
- Zエアロツアラーを除く全車に標準装備された優れもの。これは非常に有り難い。特に高速道路での事故を未然に防げる。
- VSC・TRC
- LUXELのみのメーカーオプションだが、このクラスまでVSCが装備されるとは・・・。安全性が増すので大歓迎だ。
- GOA
- 当然ながらトヨタ独自の衝突安全基準GOAボディ仕様だ。
- ISOFIX
- チャイルドシート専用アンカー付き。
<気に入った点>
スタイリング、静粛性、乗り心地など居住性の高さ。インテリア、走行フィールの質感の高さ。
<気になる点>
FFエンジンの微振動感、4WDのリニアリティが薄れる高速レーンチェンジ。
<まとめ>

トヨタが満を持して送り出したカローラだけあり、本当に力が入った車だ。スタイリングもさすがにバランスがよく、また、インテリアの質感が高い。ハンドリング、静粛性、乗り心地なども優等生ぶりを発揮。装備面も充実しコストパフォーマンスの高い車だ。また、今課題の環境問題にも取り組み、
ケナフの使用や鉛の使用を押さえたり、衝突安全性、燃費、排ガス対策など施されている。