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Inpression

206S16
筆者:津々見友彦
206S16

 プジョーの各シリーズにはスポーティーな16バルブエンジン搭載のS16シリーズが用意されているが、206のスポーティーバージョンが、206S16だ。エンジンはXSのSOHC、1.6リッター、88PSに対し、DOHC、2リッター、137PSの新型エンジン、EW10J4が搭載されている。
306S16の16バルブ2リッターエンジンXU10J4RSと比較するとニューエンジンはストロークが2mm長い。つまりトルク型の設計で事実パワーは26PS低いものの、最大トルクは0.5kgmも高くより使いやすい特性だ。

<ルックス>
 精悍なマスクはノーマルな206と大きく変らないが、異形のヘッドライトはよく見ると明るい4灯式にモディファィされている。リヤエンドのエクゾーストパイプはクロームメッキが施され高級感を出している。リヤウインド上部に小さいながらスポイラーがありスポーティーさを強調。さり気ないデザインが好ましい。

--ノーマル(206)との相違点--
 スポーティーバージョンだけにトレッドはフロントで15mm、リヤは5mm広げられ、全幅も5mm広い。
 フロントサスペンションはストラットタイプだが、ポリウレタンのストッパーを使い最大ロールの時の特性を高めている。また、ロワー・アームのピボットにはボールジョイントを使い、剛性アップがされている。
 更に、スタビライザー径は20mmアップしてコーナリング時のロールを押さえている。  リヤサスも各ブッシュとトーションバーは強化され、スタビライザー径も22mmに強化、ロールを押さえている。
 タイヤはピレリP6000の185/55R15に、5本スポーク、6J×15のアルミホイルを装備、コーナリング特性を強化している。

--コクピット--
コクピット
メーター
ペダル
シート
 ドライビングシートに座るとお洒落なメーターパネルが楽しい。アナログメーターだが、黒地にメタリックな縁どりがされていて軽快でハイセンスなもの。いかにもヨーロッパデザインらしい洗練度がある。ステアリングホイルはレザー巻で左右のグリップポジションはパンチングされていてこれもスポーティーで楽しい。
ドライビングポジションは意外に後ろに座る感じだ。足元のトーボード(ぺダルの裏のパネル部分)が近いのでと、言うよりダッシュパネルが奥に待っているのかも知れないが、後ろに座る感じだ。シートはスポーティーなバケットシートでサポート性、デザインもないないいいが306の方がサポート性は高かった。
 右ハンドルなので、ステアリングシャフトカバーがぺダルに乗せた足に干渉しやすいところだが、シャフトカバーを外して干渉を防ぎ快適。賢明な処置だ。

--リヤシート--
 ヘッドルームの広さはまずまず。大柄な人にはギリ、ギリかも知れないが、小柄な私には特に不満はなかったが、このクラスとしては標準的だ。

<操縦性>
 FFのトルクステアー(加減速するとステアリングに感じるギクシャク感)は全く感じなくスムーズ。流石にFFを知りつくしている。ハンドリングそのものは飛び抜けてスポーティーではないが、舵角に対して落ち着いたレスポンスでしかもリニア(舵角にに対し比例的)なので安心感がある。本格的なしっかりしたコーナリングフォースは90度舵角からで特にシャープな挙動ではないだけに、高速道路でも安心感があり、90度舵角からはしっかりとコーナリングに入るのでワインディングでも大きくラインを外すことなく、楽しめる。

--ブレーキング--
 ぺダルタッチはしっかりとした剛性もあり利きも不満のないもの。ワインディングでもびくともしなかった。

<動力性能>
エンジンルーム  0-400加速は16.4秒といったところ。加速力はスポーツモデルとして格別な速さはないものの、軽快な部類に属する。で特に強力ではないが、不満もあまりないだろう。ただし、低回転の2000rpmからトルクは太らせていて5000rpmまでの間はフラットなトルク特性で非常に使いやすい。特に目立つトルクピークはないものの、3,000rpmから、5000rpmの間がトルクは強くスポーティーに走れる。エンジンサウンド4気筒ながら5000rpm以上を回しても心地よく、スムーズに6000rpmまで伸びてくれる。飛び抜けたパワーはなく、高速域はレッドゾーンが6500とやや低いが、低速トルクが強く洗練度は高い。

<居住性>
 サスペンションは基本的には固めだ。スポーティーなタイヤのせいもあろうが、ロードノイズはラフな路面では感じる。だが、アブソーバーは比較的マイルドな設定で306S16の方がどっしり感はあるがロールなどのしなやかな雰囲気はこちらがあり、居住性への気配りがされている様子だ。

<まとめ>
リアビュー  精悍な中にもお洒落な雰囲気の漂う206S16はあくまでも使いやすいスポーティカーが狙いだ。ラフな路面でなければ特に乗り心地に不満もなく、また操縦性も目立ってシャープではないため、気軽に操れる。245万円と価格も手ごろでお洒落なスポーティハッチだ。


Update:1999/9/1



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