満を持して三菱から、起死回生のコンパクトカー、”COLT(仔馬)”が全国のギャラン系店とカープラザ系販売店から、11月16日(土)より発売された。月販7,000台の予定だが、価格も、1.3リッターのスタンダードで、103,3万円から。トップエンドの1.5リッタースポーツXバージョンで149.5万円とコストパフォーマンスも高い。
いずれは4WDも追加されるだろうが、今回はFFのみの発表で、エンジンは
MIVECと呼ぶ、可変吸気バルブタイミングのDOHC,16バルブ、4気筒、1.3リッターで66kw(90ps)/5,600rpm,121Nm(12.3kgm)/4,250rpmと1.5リッター,72kw(98ps)/6,000rpm,132Nm(13.5kgm)/4,250rpmの出力を持つもの。このエンジンは超−低排出ガス車の認定を取得し、全車グリーン税制の対象車なのも注目点だ。
初代COLTは1962年に発売された、600cc、2気筒、RRのセダンだった。その後、エンジンはフロントに移され、COLT1000と成長して63年に発表。やがて進化を遂げながら、70年にはファストバックのスペシャリティカー「COLTギャランGTO」と推移する。2リッターDOHC、エンジンでソレックスツインキャブ、125PSと5速MTの組み合わせのスパルタンなスポーティーカーだった。
そして、時は移りダイムラー・クライスラーの一員となり、社長にダイムラーから移籍したロルフ・エクロート氏を迎え、その指揮のもと、初めて送り出す戦略的なコンパクトカーである。
しかも、そのマーケットはもっとも熾烈なコンパクトクラス。ホンダ、トヨタ、日産、マツダの各メーカーが群雄割拠する熾烈な市場、つまりフィット、ヴィッツ、マーチ、デミオなどの強力なコンペティターの中に割って入り、勝ち抜かねばならない期待の星なのだ。
また、新生、三菱が新たな信頼をユーザーに問うチャンスでもある。
それだけに、三菱の意気込は大きい。発売前から盛んに流したテレビコマーシャルは”まじめ、まじめ、まじめ COLT”と言うものも、信頼性を心底から訴える心意気が伺える。 ダイムラー・クライスラー流の厳しい「クォリティ・ゲート」と呼ばれる関門は、開発から量産までの間にあり、各段階でパスしないと次ぎには進めないシステム。
たとえ、発売時期を伸ばしてでもその鉄則は守られると言う・・、厳しいタガを与えて鍛えるのも、信頼性を高める手段のひとつだ。
100%、この「クォリティ・ゲート」を通過してマーケットに送り出される第1号がこのCOLTである。
三菱で開発した新型プラットフォームは8角断面のストレートフレームを持つ強固なフロアーパネルでグローバル基準として、スマートにも共用されるもの。いよいよ三菱がダイムラー・クライスラーと共に世界に羽ばたく時が来た様子だ。
ボディスタイリングは東京モーターショーでCZ2など複数の参考出品されたコンセプトモデルで提案され、その点では”見慣れさせられた”もので、違和感がない。スポーティーかつすっきりとし、ほどよく先進性がありヨーロッパデザインらしく、洗練され個人的にも好きなデザインだ。
フロントのみならず、リヤエンドもモダーンでバランスがいい。特にルーフにあるハイマウントのストップランプのデザインがお気に入りだ。
インテリアは日本サイドでデザインされたもの。詳しい解説は専門家の千葉氏にゆだねるが、デザインコンペではやはり日本人にあう情緒感があった日本案を採用したものと言う。
COLTの開発では、男性のみならず、女性の意見も多く取り入れている。女性が車購入のキーウーマンと言う狙いを込めて、開発部隊の基地の岡崎と東京本社の両方に40名づつ、80名もの女性パネラーからなる評価チームの意見を取り入れた。
女性の目から見た実用性や使い勝手、それにカラーリングなども含まれる。が、女性向けに特に媚びてないところがいい。隠されたさり気ない使い勝手に気配りがされたもの。
その中で開発されたものに、フロントベンチシート(セパレートシートにはない)の「ユースフルシート」がある。助手席のシートクッションを跳ね上げると、6リッター程度の収納スペースが現れ、なんとペットボトル5本も収納可能。また、跳ね上げたシートを固定すると、コンビニフックがあり荷物も固定でき、ブレーキングしても荷物が前方に転がらないなどの女性ならではのアイディアが盛り込まれ、実に使いやすいアイテムだ。
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| ユースフルシート |
システムアップトレイ |
シートサイドポケット |
コンビニフック |
リヤシートもフロントシート同様、セパレートタイプとベンチタイプがチョイス出来るが、何れも150mmの前後スライドが出来、居住性とユーティリティ性のバランスをとったものだ。
また、フロアーのセンター・コンソールは「システムアップトレイ」と呼ぶ、スライド式のカップホルダーを前後に動かせたり、また取り外して、ゴミ箱やMDボックスなど置けてなかなか便利だ。
安全性では、前面のエアバッグは標準装備の他に、サイド&カーテンエアバッグもオプションで装備出来、正面衝突の際、脚部の損傷を防ぐブレーキ・ぺダル後退抑制機構は標準装備され、コンパクトなこのクラスとしてはこれは必須で有り難い装備だ。
さて、今回のCOLTを発売を機に目新しい動きがいくつかある。そのひとつが、発表会での即売だ。
新型車発表会の当日、東京のホテルニューオータニに招待されたのはプレス関係者だけではなかった。「COLT誕生パーティー」として有力見込み客を招待し、一大セールスパーティとなったのだ。沢山の丸テーブルにはセールスマンとカスタマーが商談し、エクロート社長自らもセールスに務め、記念の写真にユーザーと納まる。
目標は1,000台だが、なんとこの日だけで1400台も売ってしまったから驚きだ。販売の知恵者で今年乗用車国内営業統括本部長にヘッドハンティングされた岩国副社長のアイディアというからさすがだ。
●CFC
また、CFC(カスタマーフリーチョイス)と呼ぶ、内装、装備を自由にユーザーが選べるシステム。ホイル、エクステリアから内装色、シート、メーター、オーディオ、サイド・エアバッグなど34程度のアイテムがチョイスが出来、自分好みの車に仕上げられるのだ。もとも、面倒なユーザーには予め、「スタンダード」の他に1.3リッターでは「エレガンス」、「カジュアル」1.5リッターでは「スポーツX」、「スポーツ」などのバリエーションが用意されている。
●COLT24時間サポート
これは2002年11月から2003年3月末日までの間に新車で購入したユーザーが入会出来るもので、3年間に亘ってサービスする。
電話での車の操作のアドバイスや、故障の際現場での応急修理や、最寄りの販売店までの牽引サービス、ドライバー、同乗者の帰宅の手配やその費用の負担などのサポートをしてくれるもの。
COLTに賭ける三菱自動車の自信と意気込、それにユーザーへの誠意を感じさせるサポートだ。