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Inpression

デミオ
(DEMIO)
 
筆者:津々見友彦

1300 LX−S

 1996年に発売されてデミオはコンパクトなステーションワゴンボディながら、背の高さでゆとりの室内を持ちまたたく間にマツダのヒットカーとなったものだが、デミオが昨年12月にマイナーチェンジされた。フロントグリルやエンジンフード、内装など大幅にデザインが変更されたものだ。アルデヒド除去機能付きのエアフィルター(一部グレード)、電子制御4速AT、更にはDSC(ダイナミック・スタビリティ・コントロール・システム)(一部のATのみ)等装備が向上されているものだ。今回試乗したのは1.3リッターのLXSと1.5リッターGLXと、供に5速MTではなく、4速AT仕様だ。

<エクステリア>
すっきりとしたフロントマスク

1500 GL−X

マツダの新しい”顔”のファイブポイントグリルになり、顔つきもぐっとスマートになった。フロントバンパーと供にリヤバンパーのデザインも変更。気になっていたリヤデザインもスッキリ。コンパクトなボディながら、洗練度一歩高めた。

<インテリア>  
1.3リッター
ダッシュパネルを一新

 画像をクリックすると拡大しますダッシュパネルは一新され、センタークラスターはファミリア、プレマシィなどと共通のデザインとなった。もっとも、センターパネルはやや手が届きにくいが、エアコンのダイアル型のコントローラは判りやすいものだ。メーターはアナログの3眼タイプ。正面は180km/hまでのスピードで、LEDのオドメーターが組込まれ、落ち着きのある雰囲気だ。ただし、タコメーターはない。

1.5リッタ
画像をクリックすると拡大します 中央部のスピードメーターは同じだが、6500rpmからレッドゾーンのタコメーターが右に設けられている。メーターデザインはスポーティーさもありそれでいて飽きの来ないものだ。

--フロントシート--
サポート性は良いがバックレストのフィットがいまいち
画像をクリックすると拡大します

 バケットシートの座面のパッドはじわっと身体を受け止めるがしっかり感のあるサポートだ。バックレストは悪くはないが、ただ、背中の中央部がやや盛り上がり感があり、少々フット感が気になる。とは言え左右のサポート性はよく、基本的に大きな不満はない。ドアサイドのアームレストは掛けやすくこれは結構。シートの高さもナチュラルなので、ドアを開けてからスムーズに座り込めた。

--リヤシート--
しっかり感のあるバックレスト、スライド可能なシート

画像をクリックすると拡大します シートの座面はしっかり感があり、バックレストの形状も大きな不満はない。ただし、ノーマルなポジションだと少し直立に立ちすぎているので、リクライニングを一段するとほどよい角度になる。が、ドアサイドのアームレストが遠くなるのは否めない。ロングツーリングで多少不満。
ヘッドルームのゆとりは13p程度。膝のゆとりは16cmあり、このサイズの車としてはゆとりはあると言える。
 後部はドアの後部にもサイドウインドもあるシックスライトで開放感がある。

<動力性能>
1.3リッター
大人しい発進加速
画像をクリックすると拡大しますエンジンはB3E型と呼ばれる1.3リッター、4気筒、SOHC16バルブで、83PS/6000rpm、11.0kgm/4000rpmの出力のもの。発進時の加速フィールはあまり強力な雰囲気はなく1.3リッターらしく大人しい雰囲気のものだ。0−400加速では20秒程度らしい様子。ただ、高回転域まで引っ張ると調子はよくスムーズに伸びてくれ、これは小気味よい。

1.5リッター
いらいらしない標準的加速

画像をクリックすると拡大します エンジンはB5E型、4気筒、SOHC16バルブで、100PS/6000rpm、13.0kgm/4500rpmのパワーをもつもの、やはり2500rpmからのピックアップ感はよく、加速は流石にわずか300ccながらトルクは強く軽快になる。トルク特性は幅広いなからもやはり4000rpm付近からが強力になる中速タイプ。0−400加速は18秒台で標準的な速さで、いらいらしない加速が可能だ。

<操縦性>
1.3リッター
スポーティーながらリニアリティに欠ける
画像をクリックすると拡大します パワーステアリングの重さは適当で、不満がない。タイヤはヨコハマ、アスペック、175/60R14を履く。直進安定性はピタリと決まり、なかなかよい。サスはしっかり感のあるタッチでロールはやや大きい。と、言っても標準的ではあるが、さらにロール速度が速い。つまり比較的速めのコーナリングをするとロールがふっと起きるのだ。もっとも不安感を感じことはないが。80km/h以下のスラロームでは不満がないのだが、それ以上の100km/h程度のレーンチェンジなどでは、比較的小さめの舵角でクイッと急速に応答する。しかもやや操舵に対して遅れ感があり、リニアリティにやや欠ける雰囲気。よく曲がると言えばそれまでだが、舵角に対して遅れる点はやや不満だ。また、この高速スラロームではフロントよりもリヤが沈みこんでコーナリングする雰囲気で異質なフィールもある。やはりリヤスタビライザーがないためか。もっとも、これらの挙動は直進状態からコーナリングに移り込もうする過渡的な状態で、一旦コーナリングに入ってしまうと定状的なロールで不満はない。

1.5リッター
ロール速度も小さめ、不満のないコーナリング

 タイヤは全く同じ、ヨコハマ、アスペック、175/60R14を履く。ロールは1.3に比較すると小さめでまた、ロール速度も押さえられグッと安心感が高い。リヤにもスタビライザーが与えられ姿勢もいい感じだ。ただ、100q/hでのレーンチェンジでは切り出してから応答が多少速めに感じるものの、フラッと入り込む雰囲気はぐっと押さえられ安心感は高い。気持もう少しリニアリティ感があれば更に申し分ないが、でもこれでも大きな不満はない。大きくステアリングを切り出すとしっかりとコーナリングに入り、その点、スポーティーだ。

<制動性能>
利きのいいブレーキ
ブレーキはフロントにディスク、リヤドラムとコンベンショナルなレイアウトだが、ABS、EBD、ブレーキアシストの3点セットが組込まれている。1.3リッターでは軽い踏力で良く利いてくれた。逆に言えば、もう少し踏力を掛けた方が良かった気もするが、慣れの問題だろう。ブレーキングに関しては大満足だ。

1.5リッターでは1.3リッター程軽いタッチではなく、ノーマルな踏力で利きだす。利きそのものはよく安心感は高い。車重差は僅か10kg程度なので個体差なのか?いずれにしても不満のない制動性能だ。


<居住性>
--乗り心地--
1.3リッター
固めでコツコツ感
 
しっかり感のある足だけに路面の小さな凹凸は結構感じる。コツコツと拾う乗り心地があるのは否めない。

1.5リッター
 コツコツと入る突き上げ感は心なしか1.3リッターより大きくは感じるものの、決定的な不満には感じないレベルだ。
 

--静粛性--
標準的的なノイズ
 アイドリングではエンジンノイズは小さめ。またバイブレーションも多少は感じるが特に取り立てる程ではなさそうだ。走り出してエンジン回転を上げるとノイズは大きくはなるが、充分ガマン出来る範囲。ロードノイズも特にうるさい程ではないが、小さい部類でもない。ギリギリガマンできる範囲に収めていて、まあ大きな不満のないノイズレベルだ。

 

<ラゲージスペース>
バリエーションのあるスペース
画像をクリックすると拡大します 左右の幅はリヤサスが出っぱりややは制約されるが、リヤシートは160mm前後にスライドが出来、左右別々にバックレストを倒しラゲージスペースを拡大も可能だ。また、前方に折り畳んでしまうと更に広い奥行きのあるスペースが生れる。


<その他>
・カップホルダー
画像をクリックすると拡大します
センター・コンソールの先端に2個分。リヤ用としてセンター・コンソール後端に一個。

・パワーウインド自動反転機構
ドライバー側のみだが、万一挟まった場合に、自動的に反転する。子供が首などを挟まないために是非全ウインドに欲しいものだ。

・後席チャイルドシート固定機構

・TCS(トラクション・コントロール・システム)
発進時など滑りやすい路面で空転した場合、そのタイヤにブレーキを掛けて空転を防ぐもの。

・DSC
画像をクリックすると拡大します 全車ではないものの、1.5リッターの4速AT車と1.3リッターのLX−Sの4速ATに装備。このクラスにも装備されたのはいざと言う時には有難い。コントロールミスでアンダーステアやオーバーステアになりコースアウトしそうになったりスピンしそうな時に各タイヤのブレーキを独立してコントロールしてそれを防ぐものだ。

エアバッグ
 ドライバー側と助手席の前面に全車装備(ベーシックな1300Lは助手関は未装備)

<気に入った点>
ぐっとスタイリッシュになったフロントマスク、また、ABS、EBD、ブレーキアシストなどブレーキの充実は有難い。


<気になる点>
やや乗り心地が固め。1.3リッターの高速でリニアでないハンドリング。

<まとめ>
シェイプアップされたスタイリングはなかなか魅力的。手軽なサイズのコンパクトステーションワゴンと言う使いやすい車である。

<パフォーマンス/価格>
車種 全長 全幅 全高 ホイルベース トレッド 前 トレッド 後 乗車定員
1500 GL−X 3,800 1,670 1,535 2,390 1,420 1,420 5
1300 LX−S 3,800 1,670 1,535 2,390 1,420 1,420 5
車種 エンジン容積(cc) PS 最大馬力回転数 Torque
(kgm)
最大トルク回転数 最少回転半径(m) 10・15モード燃費(km/l)
1500 GL−X 1,498 100 6,000 13 4,500 5 15
1300 LX−S 1,323 83 6,000 11 4,000 5 16
  車重 W/P W/T C/P C/T P/L 価格
1500 GL−X 990 9.9 76.15 15.69 120.69 66.76 1,569
1300 LX−S 960 11.57 87.27 15.78 119.09 62.74 1,310
*価格 オプションを付けない標準価格
*W/P パワーウェイトレシオ 1PSあたりの車重(kg/ps)
*W/T トルク・ウェイト・レシオ 1kgmあたりの車重(kg/kgm)
*C/P コストパワーレシオ 1PSあたりの価格            *価格は全て千円単位
*C/T コストトルクレシオ 1kgmあたりの価格
*P/L リッター馬力 1リッターあたりの馬力
●今回の試乗車のみのデータ


Update:2000/3/2



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