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Inpression
アウトライン開発者よりデザインメカニズム試乗記購入ガイド写真集

インサイト(INSIGHT)  戻る

<特別対談>

●インサイトの位置付けとは?
司会:今年の新車の目玉の1台となりそうなインサイトです。プリウスがライバルと思っている方もいらっしゃるかもしれませんけど、そのあたりはいかがでしょうか?

国沢 光宏
国沢 光宏
いわゆる「車格」という分類ですね。確かにハイブリッド車は少ないためプリウスと比べられがちです。結論から言えばインサイトはエンジンが1.3リッター。ベースはフィットです。価格も200万円以下からという点を総合すると、フィットより半車格くらい上をイメージすればいいと思います。


津々見 友彦
津々見 友彦
ホンダはフリードで「最高にちょうどいいサイズのミニバン」を提唱しましたけど、環境問題と使い勝手、さらに値段も含めてそのハイブリッド版とも言えるのではないでしょうか。


国沢
ちなみにヨーロッパでの車種区分を見ると、プリウスの場合、輸入車でいえばゴルフなどが属するC〜Dセグメントなのに対し、インサイトは1つ下のB〜Cセグメントのモデルになります。価格的にもバッティングしないハズです。

津々見
景気の低迷とかいろいろ事情はあるのでしょうけど、日本人の考えるクルマの適正サイズは小さい方向に移行しつつある気もします。5ナンバーサイズに収まるインサイトの存在価値は非常に高いと思いますね。

●未来をイメージさせる演出が盛り沢山のスタイル&インテリア
司会:続いてスタイル、インテリアの印象をお聞かせください。

津々見
僕はFCXクラリティのイメージを盛り込んだ未来的なスタイルが気に入ってます。

国沢

私も津々見さんと同じ意見です。素直にカッコいいと思いました。海外のモーターショーに出ていた時には「プリウスとそっくりなシルエットをしている」なんてことも言われましたが、デザイナーに話を聞くと「初代インサイトのシルエットをコンピューターで伸ばしていくとあんな感じになります」。つまり実際に後ろに行くにしたがって屋根が下がっていくスタイルを最初に提案していたのはホンダだなんですね。

津々見
リアゲートの下の方にガラス窓を設けて後方視界を向上させるアイデアも、元は昔のCR-Xだもんねえ。

国沢
個人的には赤いボディカラーが鮮やかでカッコよくて気に入りました。

司会:室内空間も含めたインテリアについて伺いたいのですが。

津々見
全体的に未来的なデザインが気に入りました。特に上下に配置されて見やすいメーターの中により理想に近いエコ運転のガイドを「アンビエントメーター」なんて特に面白いですね。

国沢

この「アンビエントメーター」は緑色表示で運転しているとエコ運転になるというものです。FCXクラリティにある、メーター内のボールがなるべく小さい状態を保つとエネルギー消費が少ないというのと同じ考えです。インサイトにはこの他「エコバー」という機能もあって、こちらは加減速の度合いをドライバーに知らせることによってエコ運転とスムースな運転の両立につながります。こういうシステムがあると、ゲーム感覚で楽しみながらエコ運転が出来ますから非常にいいアイデアだと思います。

津々見
エコ運転しないといけないような気分になりますね(笑)。

国沢
前席の広さに関しては評価の高いフィット並みで、5ナンバーサイズのクルマと考えれば十分納得できるレベルです。

津々見
質感の方はフィットより上級。こちらも価格を考慮考えれば余裕の合格点を与えられます。僕はメーターだけで十分満足しちゃったけど(笑)。


司会:ファミリーカーとしても使われることの多いクルマでしょうからリアシートの居住性も気になるところですが。

国沢
リアシートは身長183cmの私でピッタリという感じです。ヘッドクリアランスも身長170cmくらいまでの人なら必要にして十分だと思います。

津々見
身長165cmの僕だと全く問題なくて、長時間座っても不満は出ないと思います。むしろちょうどいい広さに感じたかな。

国沢
個人的には「必要な広さを確保しつつ最大限ECOを優先した室内空間」と評価したいと思います。ムダなスペースはECOの精神じゃありません。

津々見
それなりの広さは必要だけど、広ければいいっていうものでもないしね。


国沢
室内に対してラゲッジスペースの方はゴルフバッグ3つが入る広さで、4390mmという全長を考えれば文句なく広いです。

津々見
かなり使える床下の収納スペースもあるから、ラゲッジスペースの広さに不満を覚える人はほとんどいないんじゃないかと思います。フィットがベースだったいうプラス要因はあるにせよ、ここまで広く出来たのはバッテリーや制御システムの小型化も大きく貢献していますから高く評価したいですね。

●「エコカーはつまらない」なんて言わせない、爽快で楽しい走りを実現
司会:それでは走りの印象をお願いします。

国沢

その前にホンダのハイブリッドシステムを簡単におさらいしておきたいと思います。基本的にエンジンが主。モーターはアシスト的な役割をします。構造が比較的簡単なので、軽量かつ低コストで済むというメリットを持つ。動力性能を評価するなら、1.3リッターエンジンに極低回転から効く小さいターボを装着したようなイメージ。1.5リッターエンジンを搭載するフィット程度の加速感でした。

津々見
決して速いとは言えないけど、ストレスを感じるようなこともなくて十分満足できますね。絶対的な性能としてはゼロヨン加速が17秒台で、発進の際のトルク感も力強くストレのない走りでした。最高速も空気抵抗の低さ(CD値は0.28)が効いてるんだと思う。スピードリミッターの効く180kmあたりまで出ました。こんなところにも「ちょうど良さ」とか「性能とエコのバランスの良さ」を感じます。

司会:予想以上に動力性能は優秀なようですね。ハイブリッドカーということでユーザーの方の関心も高いと思われる実燃費はどのくらいでしょうか。


国沢
テストコースでの試乗だったので正確な数値ではないでけど、エンジニアに聞いてみると、普通に走って市街地/17〜18km、一般道/19〜20km、高速道路の100キロ巡航/23〜24kmといったあたりでしょう。大雑把に言えばリッター18kmくらいのようですがECONモードでは20km行きそうですね。

津々見
車を購入する際のイニシャルコストも比較的安いですから、長いスパンで考えれば確実に元は取れそうですね。

国沢
先ほどのリッター18kmというのは、1.3リッターのフィットでリッター12km程度の使い方をイメージして頂ければいいでしょう。今はガソリン安いですけど今後また値上がりすることを考えれば車両価格の差を十分燃料コストで取り返せると思います。

津々見
燃費といえば、インテリアのところで触れたエコ運転をコーチするメーターの他、オデッセイにも付いてる「ECON(イーコン)モード」が付く。ECONモードをオンにすると、エアコンやCVT、バッテリーに電気を貯める回生制動といった制御燃費優先になり、同時に電子制御スロットルを使ってドライバーの不必要なアクセルの開閉をクルマ側でコントロールするそうです。これで実燃費だと10%近く上がるということですから、非常に有効なシステムと言えます。

国沢

燃費のいいクルマを作ることは大切ですけれど、少し丁寧に運転するだけで簡単に10%くらい燃費を改善出来ます。ですから人間のサポートをしてくれる機能というのも非常に有意義だと思います。ちなみにカタログに出ている10・15モードだとシビックハイブリッドの燃費の良いグレード(31km/L)よりインサイトはちょっとだけ劣る30km/L(G、Lの場合)ですが、これはタイヤの転がり抵抗の差だそうです。具体的にはシビックハイブリッドは専用の低転がり抵抗タイヤを。インサイトはコストや操安性にも振ったフィットと同じタイヤを採用してます。

津々見
と言いながらもより実燃費に近いJC08モード燃費ではインサイトの方が上ですから、非常に優秀な燃費には違いありません。インサイトは専用タイヤじゃない分、タイヤ交換も安いしね(笑)。

司会:乗り心地、ハンドリングはいかがでしょうか。

津々見

乗り心地は柔らかくはないけど、だからといって硬いこともなくいったところでなかなかしっかりした感じです。「燃費重視のハイブリッド車」というイメージで乗るとちょっと驚くかもしれない。

国沢
普通のガソリン車であってもシャッキリした部類に入ると思います。中には「エコカーはフニャフニャ」みたいに考えている人もいるかもしれないけど、そんなことはまったくないです。

津々見
ハンドリングは国沢君と意見が一致したんだけど、腕のある人ならとても楽しめるものでしたね。

国沢
今のクルマにしては珍しく、割と早いタイミングでリアが出ます。個人的にはアクセルワークでリアのスライドを使いながらドンドン向きを変えていけて、かつリアが流れた際のコントロール性も良かったのでとても楽しめました。

津々見
僕も「こんなによく曲がるの?」ってビックリした(笑)。リアにバッテリーという重量物があるからというのが大きな要因みたいなんだけど、昔のCR−Xみたいで楽しかった。ただ、一般的に考えるとちょっと曲がり過ぎの範囲に入るのかもしれない。

国沢
乗ったクルマはまだプロトタイプでしたから、ユーザーの手に届く生産車ではもっと優等生的なバランスになってくるんじゃないでしょうか。

津々見
雪道などを走る人だったらオプションの姿勢制御デバイスのVSAを付けるというチョイスもありますからね。

●価格も超リーズナブル! ハイブリッドカー普及に拍車がかかるか?

国沢
「ハイブリッドカーをみんなのものに」というキャッチコピー通り、価格はオーディオ以外全て装備されるベーシックなGで189万円と非常にリーズナブルです。

津々見
燃費がいいこともそうだけど、この価格だったらスタイルやコンセプトも魅力的ですね。「そんな高くないし、どんなものか試してみようか」と買う人も多く出るのではないでしょうか。きっと売れると思います!

国沢
インサイトは年末からCMの始まった「ホンダグリーンマシーン」の001号になるわけですけれど、ホンダのハイブリッドは応用が効きやすいという特長を持ってます。やがてハイブリッドのスポーツモデルとなるCR-Z、インサイトよりさらに低価格になりそうなフィットのハイブリッドなんかも出てきます。グリーンマシンの002と003です。ホンダのハイブリッド攻勢がとても楽しみになりました。

津々見
低燃費で二酸化炭素排出の少ないハイブリッドカーが低価格化でますます街をたくさん走ることになりそうで、ホントにいいことだと思います。ハイブリッドカーを低価格で発売したホンダの英断には大きな拍手を送りたいですね。



動画再生
津々見友彦×国沢光宏(8.2MB)
ナローバンド(2.1MB)

アウトライン開発者よりデザインメカニズム試乗記購入ガイド写真集
updated : 2008.2.22



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