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Inpression

フィット
(Fit)
筆者:津々見友彦

フィット
独断評価
エクステリア★★★★・
インテリア★★★★★
動力性能★★★・☆
操縦性★★★★☆
制動性★★★★☆
ミッション★★★★★
静粛性★★★★☆
乗り心地★★★★☆
ユーティリティ★★★★・
コストパフォーマンス★★★★★
総合評価★★★★・
 ヴィッツなどスモールカーがお洒落なスタイリングと広めの室内、手頃な価格などで人気を得たが、それを横目で睨みながら満を持して殴り込みを掛けたのがホンダのフィットだ。ロゴのネーミングではなく、フイットのフレッシュなイメージで登場。大きな特徴はi-DSIシステムと呼ぶツインプラグ使用の自慢の省燃費エンジンを搭載したことだ。更に燃料タンク位置をなんとドライバーズシート下に押し込み、リヤシートと荷室のユーティリティ性を高める独特の工夫がされ使い勝手を高めたスモールカー。今や、売れに売れ大ヒットとなった。
 全長もロゴに比較して45mm、全高も35mm、室内高では75mm高く、室内のフロントとリヤシートの長さは110mmも伸びた。
 グレードはベーシックなY、ミディアムグレードのA、そしてトップグレードのWがあり、それぞれFFと4WDの二つの駆動方式を用意している。今回はWタイプのFFモデルを試乗した。
<エクステリア>
サイドビュー リアビュー 精悍でバランスのいいスタイリング
 スモールカーが得意なホンダらしくスッキリとしかも精悍でモダーンなスタイリングに仕上げていて心地よく見られる。流行のつり目デザインのフロントはまとまりもよく、精悍でカッコいい。また、リヤエンドのデザインもボリューム感がありながら軽快に見せるなどうまい。
<インテリア>
ダッシュパネル メーター 使いやすい室内、お洒落なインテリア
 ダッシュパネルはモダーンながら嫌みがなくスポーティーに仕上がっている。メーターパネルにはシルバーのリングの3眼アナログメーターが並びすつきりとスポーティー。 センターパネルのエアコンコントローラーはダイアルタイプで判りやすい。操作性は基本的にいいが左端はやや遠いのは惜しい。
 ステアリングホイルは革巻で小さなパンチ孔のある洒落たもので好感が持てる。

--ドライビングシート--
ドライビングシート ホールド性もいいシート
 バケットシートは適当にランバーサポートも出ていてまた左右の包み込み感もありなかなかいい。ルーフの高さもゆとりは小柄な私には17cm程度もありゆとりがある。前方視界はアイポイントが高く見下しが効き安心感は高い。

--リヤシート--
リヤシート 腰の形状も不満がない
 リヤシートも優れものだ。単なるベンチシートなのだが、腰のランバーサポート部分もキチンと張りがあり正しく座れる。またドアサイドのアームレストも掛けやすい位置にあり合格。ルーフのゆとりは13cm程度とゆとりもある。また膝のゆとりは短い足の私には20cmとゆとりがある。またヒップ・ポイントも高めなので、フロントシートのヘッドレストに圧迫感を感じなくうれしい。
<動力性能>
エンジンルーム いらいらしない最低限の動力性能を持つ省燃費エンジン
 エンジンは1.3リッターのi-DSIと呼ぶホンダ自慢の最新のものだ。ロゴのエンジンより7kg軽量コンパクトながらパワーは20PSも高い86PS、12,1kgmの最大トルクを誇る。SOHC、2バルブながら、ツインプラグでエンジン回転と負荷に応じて2つのプラグの点火タイミングを巧みにコントロールして低燃費と高出力を出すすぐれものだ。これにホンダマチックSと呼ぶCVTとの組み合わせだ。これで10・15モード燃費(km/l)は23km/lと高いのに驚かされる。
 停止からの発進はやはりCVTの常で特に力強い飛出しの感じはないものの、特にイライラ感もなくスムーズに発進してくれる。
 0-400加速の雰囲気は20秒を切り19秒台の様子。モタモタ感をクリアーしていてこれなら交差点での発進加速でも遅れは取らないレベルだ。
<操縦性>
落ち着いたハンドリング
 タイヤはアスペックの175/65R14を履く。電動パワステのロックツーロックは3.6回転。チルトが可能だ。
 ハンドリングは扱いやすい設定だ。微少舵角では応答はおとなしく、35度舵角付近から応答が始まり出し、本格的なコーナリングフォースが発生するのは45度付近からで扱いやすい常識的な特性だ。基本的によリニア感はあるが、多少コーナリングに入ってからコーナリングフォースの立上がりが断片的な雰囲気もあるが、特筆するほどではないものの感じられる。タイヤの応答性も適当だ。ロールもよく押さえられロール速度も速すぎずと言ってガチ、ガチ感はなくいい雰囲気だ。
<制動性>
効きに不満のないブレーキ
 ブレーキはフロントにベンチレーティドディスク、リヤはドラムのレイアウトだが、ABSEBDブレーキアシストの3点セット付きの豪華なもの。ぺダルタッチ、効きともによく、ブレーキに不満はない。
<ミッション>
シフト スムーズなCVT
 CVTは適度なクリープもありスムーズな立上がり感があり、使いやすい。i-DSIのエンジンとよくマッチングしていて、発進加速もないなかいい。フルスロットルで加速させると5,000rpm付近の回転を保ちパワーを伝える。高回転域でのミッションの音も気にならず不満はない。
<居住性>
--静粛性--
このクラスとしては静かな室内  アイドリングも静かだし、走り出してからのノイズもよく押さえられている。ドアシル回りの構造を上級車並にしてノイズの入り込みを押さえる工夫がされただけあり、基本的にこのクラスとしては静粛性は高い。また、ロードノイズもよく押さえられていた。
 50km/h程度のスピードのクルージングでは驚くほど静粛性は高かった。

--乗り心地--
固さは秘めるが不満のない乗り心地
 足はしっかり感があり、衝撃の際の固さは秘めてはいるが、突起乗り越えの際のあたりの角は丸められマイルドなので、まず不満が出ることはなく、居住性も合格だ。
<ユーティリティ>
トランクルーム 簡単にリヤシートを折り畳めユーティリティは高い
 トランクルームは幅フルには使えないがこのクラスとしてはそこそこ広く、ロゴに比較すると182リッターも拡大された382リッターで、4人分の小型バッグならなんなく積める。更に、リヤシートは簡単に4:6でバックレストをヘッドレスト付きのまま倒せトランクルームを拡大出来、助手席バックレストを倒すと後部からフロントまでスルーのに長尺ものを搭載出来るのも魅力のひとつだ。

--トールモード--
トールモード  リヤシートはまた座面を持ち上げると簡単操作でフロアーなどに直に植木など縦長の荷物も置ける工夫がされて、この点ライバルのヴィッツなどにもチョッピリ差を付けた。

--シート・アレンジメント--
 フロントシートのヘッドレストを外してバックレストを倒すとリヤシートの座面とフラットな面が出来、リヤシートから足を延ばせてリラックス出来るのも楽しい。
<その他の目立った装備>
エアバッグ
 前面には標準装備。サイド・エアバッグはオプションながら装備可能なのは嬉しい。

ISOFIXチャイルドシートアンカー
 リヤシートに用意。

カップホルダー
 フロント、リヤにそれぞれ2個づつ。
<気に入った点>
 燃費のいいエンジン、静粛性の高いシャシー。

<気になる点>
 ステアリングのチルト角によってはパワステの渋味があったが改良されるだろう。

<まとめ>
 小粒でしゃきっとしたスタイリングはなかなかいい。ヴィッツとはまた違ったシャープな雰囲気の車。ホンダらしいi−DSIと言う省燃費の高性能エンジンを搭載、燃費がいいのがウリだ。またユーティリティ性も2種類シート・アレンジメントで大きな荷物も手際よく乗せられるのも嬉しい。ヴィッツの強力なライバルでの登場だ。

車種 全長 全幅 全高 ホイルベース トレッド 前 トレッド 後 乗車定員 駆動方式
Fit W 3,830 1,675 1,525 2,450 1,455 1,445 5 FF
エンジン
容積(cc)
KW(PS) 最大馬力
回転数
Torque
Nm(kgm)
最大トルク
回転数
最少回転半径(m) 10・15モード
燃費(km/l)
1,339 63(86) 5,700 119(12.1) 2,800 4.7 23.0
車重 W/P W/T C/P C/T P/L C/L 価格
990 11.5 81.8 14.7 104.1 64.2 941 1,260
*価格は全て千円単位
*W/P
パワーウェイトレシオ 1PSあたりの車重(kg/ps)
*W/T
トルク・ウェイト・レシオ 1kgmあたりの車重(kg/kgm)
*C/P
コストパワーレシオ 1PSあたりの価格
*C/T
コストトルクレシオ 1kgmあたりの価格
*P/L
排気量、1リッターあたりの馬力
*C/L
排気量、1リッターあたりの価格。エンジンサイズに対する大凡の標準価格が推察できる。ただし、装備やグレードは無視。
●今回の試乗車のみのデータ
●価格はオプションを除いた値段


Update:2001/9/12



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