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アウトライン開発者よりデザインメカニズム試乗記購入ガイド写真集

アコード(ACCORD)  戻る

<特別対談>

●現代におけるアコードのポジショニングとは?
司会:8代目となるアコードが発表されました。以前からアコードはホンダにとって基幹車種の1台となる大事なモデルですが、世界的に見ると最近は同じ「アコード」という名前でも地域ごとにいろいろバリエーションがあって、アコードの位置付けがよく分からないという方も増えているようです。今回はそのあたりの解説から願いたいのですが。

津々見 友彦
津々見 友彦
僕も日本に限ってなら「アコードはミドルクラスのセダン」って認識しているけど、グローバルになるとよく分かってない(笑)。
国沢 光宏
国沢 光宏
一昔前ならアコードは「シビックの上のセダン」という誰が見ても分かりやすいポジションの車でした。
でもアコードってアメリカ、ヨーロッパ、日本、アジア諸国といった世界各国で大量に販売されるクルマですから、それぞれの地域の要望に答えなければならない。しかもミドルクラスのセダン、ステーションワゴンというのは仕向けによって「室内の広いクルマがいい」とか「立派に見えることが重要」というように好みがかなり違います。そんなこともあって同じアコードでも、日本ではインスパイアになる北米アコードなどいろいろなバリエーションがあるわけです。


津々見
今回発表されたアコードはヨーロッパで販売されるアコードを日本向けに仕立て直したクルマになるけど、全幅が1840mmまで拡大されたりと随分立派になったよねえ(先代比+80mm)。

国沢
ボディサイズが新型アコードのポジションを理解する上で重要になると思います。アコードのクラスはヨーロッパで言う「Dセグメント」ですけれど、その中でもクラス分け的なものがあります。1つはBMW3シリーズ、ベンツCクラス、アウディA4に代表されるプレミアムブランド。もう1つはVWパサートやプジョー407、マツダアテンザあたりの実用性重視のモデル達です。

津々見

その中で見ると新型アコードは高級感が高くて、サイズも大きめでFF車ですからアウディA4に近いポジションにありますね。

国沢
そうなんです。もし今ホンダが実用車の路線でアコードを作っても、その種のクルマは市場に溢れていますから埋もれてしまう恐れがあります。だったらアウディA4をベンチマークに「プレミアムブランドと真正面から勝負」というコンセプトに変更したんだと思います。

津々見
そのあたりがまさに開発陣の狙いで、話を聞くと「次のアコードはとにかくアップグレードしたい」というのが狙いだったようです。考えてみればたくさん車種のあるDセグメントの中でもアウディA4の直接的なライバルというのはあまり浮かびませんから割といいポジションに感じますね。

●プレミアムカーに相応しいクオリティを得たエクステリア、インテリア
司会:それではプレミアムカーというポジションを踏まえながらエクステリアとインテリアの印象からお聞きしたいと思います。

津々見

セダンのエクステリアは全体のイメージからすれば先代アコードとそれほど変わらないように見えるんだけど、やっぱり全幅の拡大が効いてるんだと思う。先ほども言ったようにドッシリしたというか今までより1クラスか1クラス半くらい立派なクルマになったように感じます。

国沢
先代アコードも全幅が1760mmもありましたから日本では幅の広いクルマの部類でした。でも、その先代モデルが「痩せている」ように見えます。実際はアウディならA4の対抗馬になるんですけれど、1クラス上のA6やベンツEクラスやBMW5シリーズに近い車格感があるように思います。

津々見

フェンダーの張り出しも面がきれいで全体にジェントルな雰囲気が好印象です。

国沢
「ツアラー」というネーミングになったステーションワゴンなんですが、先代モデルはセダンとホイールベースを変えたり、後ろ側のスタイリングがスペース性を重視したものでした。しかし今回のツアラーではホイールベースもセダンと共通にするなどセダン的な雰囲気を感じさせるものに変更されています。

津々見
そんなところもプレミアカーに転身したことの象徴のように思います。というのもヨーロッパのステーションワゴンを見ると、先ほど名前の挙がった実用性重視のメーカーはとにかく荷物が多く積めるようなスタイルにするケースが多いんです。それとは対照的にプレミアムメーカーは「荷物は積めなくてもいいからカッコいいスタイルの方が大切」という考え方です。その流れで見るとアコードツアラーは後者ですね。スタイルからも高いプレミアム性が感じられます。

司会:インテリアはいかがでしょうか。

津々見
インテリアはとにかく上質になったことが印象的でした。

国沢

イメージとしてはインテリアの評判が世界的に高いアウディの車内に「遊び」や「華やかさ」を加えたような感じですね。個人的にアウディのインテリアって好きなんですが、少しばかりドライ。機械としての完成形のように評価しています。アコードはそこに大きな面積のアルミ調パネルや凝ったメーターなどがお化粧されていて、時計でいえば休日用に作られたイタリア製の秒針のないアナログ時計のような明るい雰囲気がミックスされていると思います。

津々見
それと新型アコードはプレミアムカーに相応しい「仕上げのよさ」にも部分にも力が入っています。例えば、収納スペースの植毛加工やステアリングコラムへのカバーの追加、さらには普通だとドアを開けた際に見えてしまう鉄板の部分にトリム(内張り)があったりと細かい部分の気配りも特筆できます。

国沢

細かい部分への配慮が全体的な質感の向上に大きく貢献していると思います。特にドアトリムのカバーは「このクラスでここまでやるか」と感じました。

津々見
室内空間自体は幅が広がったことによるユッタリ感の向上が目に付きました。前後方向は先代とさほど変わらない感じですが、それでも大人4人が長距離ドライブで十分くつろげる空間は確保しています。

国沢
ツアラーのラゲッジスペースはスタイル重視なこともあって、それほど広くはありません。しかし、その分インテリアと同じように作り込みが入念で高級感は非常に高いです。

津々見
そうそう、カーペットは立派な作りだし床下の収納スペースや最近見ることの減ったカーゴスペースとキャビンを仕切るネット、最上級グレードの24iLには電動でリアハッチの開閉ができる「パワーテールゲート」も付くしと、至れり尽くせりです。

●走りもアウディと真正面から戦える実力!
司会:フルモデルチェンジでプレミアム感が劇的に向上したアコードですが、走りの方はいかがでしょうか。


津々見
前回取り上げたオデッセイでも感じたように走り出してすぐに分かるクルマ全体の「滑らかさ」というかガチっととした骨太なフィーリングが印象に残りました。

国沢
それは僕もまったく同感です。最近のホンダ車はオデッセイを筆頭にドイツ車のような「上質感」を持ったクルマが増えてきたように思います。

津々見
そういった上質感の要になるのはやはりボディ剛性なんでしょうね。技術説明を聞いていると至るところに補強が施されていて「さすがはプレミアムカー」と強く感じました。


国沢
ボディ剛性がしっかりすると荒れた路面のようなクルマに大きな力が入る場面でも足回りがキチンと動きますから、ハンドル操作に対するクルマの反応の正確さはどんなところでも素晴らしかったですね。

津々見
ステアリング剛性はモーター出力の上がった電動パワステやステアリングギアボックス回りの精度の向上も大きく効いているようです。それと乗り心地も決して柔らかいタイプではないけど、道路の突起などに対する当たり方はマイルドで揺れの収まりもいいから非常に快適です。

国沢
新型アコードはセダン、ステーションワゴンでありながら全体にかなり高性能なタイヤ(225/50R17が主力。スポーツグレードは235/45R18!)を履いていますが、ボディのヨジレやビビリといった「弱さ」はまったく感じません。やっぱりボディは相当強固に出来ていると評価できます。


津々見
ハンドリングはどうでしたか? 僕は動きの正確さの他に高速安定性の高さが気に入ったんですが。

国沢
私がハンドリングを評価するときに留意するのが前後のバランスなんです。新しいアコードの前後バランスをテストコースのハンドリング路を使ってチェック見ると、何をやってもテールが出ないくらいリアの勝ったセッティングになっています。こういうセッティングにした理由を開発陣に聞いてみると、「スピードレンジの高いヨーロッパでの使用に合わせてスタビリティを重視した」とのことでした。


津々見
ヨーロッパ向けという位置付けや安全性を考えれば上手な落としどころじゃないですかね。リアがドシッリと構えてくれてるから安心して攻められるし。

国沢
コーナリングスピードや限界レベルはトレッドの広さや太いタイヤを履くこともあって、よほどの腕利きでない限り使い切れない次元に来ていますね。

司会:話題に出るのが遅れてしまったエンジンなんですが、新型アコードは先代モデルやオデッセイアブソルートでも定評あるハイパワー版の2.4リッター(6馬力アップの206馬力)+5速ATとなります。こちらの完成度はいかがでしょうか。

国沢
プレミアムカーを目指した新型アコードですけど、日本向けのエンジンを選定する際には「プレミアムカーだからといってV6を選んでしまうとインスパイアとバッティングする」というような事情もあって、それならスポーツ志向の2.4リッター1本でと決めたのではないかと思います。乗ってみるとやっぱりいいエンジンでしたね。


津々見
当然なんですけどフィーリングはオデッセイのアブソルートと似た印象でした。低速からしっかりトルクが出ているのに加えて中高速域の盛り上がりや心地いいサウンドなど素晴らしい仕上がりです。0〜400m加速は限りなく16秒台に近い17秒台の前半の雰囲気でした。

国沢
ワゴンとセダンを合わせると大体1500kgから1600kgと決して軽いクルマではありませんが、パワー自体は十二分です。さらにホンダの2.4リッターはバランサーシャフト付きで振動も皆無ですし、入念な遮音や空気抵抗の低減で風切り音が少ないことも貢献して非常に静かなことも印象的でした。

●コストパフォーマンスも抜群! 乗ればきっと良さに納得!

津々見
新型アコードは安全装備に関してもサイド&カーテンエアバッグに加えて、姿勢制御装置(VSA)、滑りやすい路面で起きやすいアンダーステアやオーバーステアへのハンドル操作での対応を電動パワステの機能を使って補助する「モーションアダプティブEPS」も全車に標準装備され、安全性でも世界最高レベルの1台と言える充実度です。

国沢
まだ正確な価格は把握していませんが、おそらくセダン、ワゴン含めて主力グレードで200万円台の後半から300万円までの範囲でしょう。値段と内容を総合して考えれば、アウディA4と比べても買った人の満足度は相当高いに違いないと思います。

津々見
ぜひディーラーで見て、乗って良さを体感して欲しいですね。

国沢
全グレードにクルーズコントロールは標準装備されますし、最上級グレードの24iLには先行車追従型のクルーズコントロール(ACC/アダプティブ・クルーズコントロール)と高速道路で自分の車線をクルマ側で維持してくれるLKAS(車線維持支援システム)も付きますから、長距離ドライブには最高の相棒になってくれると思います。



動画再生
津々見友彦×国沢光宏(5.2MB)
ナローバンド(1.7MB)

アウトライン開発者よりデザインメカニズム試乗記購入ガイド写真集
updated : 2008.12.14



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