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Inpression

フォーカス
(focus)
筆者:津々見友彦

画像をクリックすると元に戻ります  新生フォードの意気込みで送り出したのが”フォーカス”だ。新しいワールドプラットフォームはそれぞれの仕向地で利用すると言う。コンパクトなパッケージながら、3Dコンピューター内で短期間で設計された広い室内をもつ近代コンセプトのFF5ドアハッチバックとステーションワゴンだ。フォードエスコートと比較するとボディはほぼ同サイズだが、ハイトが84mm高く、ホイルベースはフロント、リヤで、54、25mm広く、ホイルベースは92mm長い2615mmだ。タイヤを4隅に置いたものコンセプトをフォードも取り入れた。グレードは”GHIA(ギヤ)”と呼ばれる1種類のみ。
スタイリング、ハンドリングの良さで昨年は欧州、そして今年は北米のカーオブザイヤーをもぎ取っている人気の車だ。またWRCのラリーフィールドでも大活躍、昨年は連続2回の優勝もあり、スポーティーなバランスの良さも秘めた車だ。デザインは主としてイギリスフォードとドイツフォードが担当し、スペインで生産するヨーロピアンフォードである。今回は主として5ドアハッチを試乗した。

<エクステリア>
洗練されたスタイリング

画像をクリックすると元に戻ります  ”Ka”や”クーガー”などでで見られるような先進的な新しいフォードのデザインコンセプトだが、より洗練度を増し魅力的なスタイリングだ。フロントはマスクは新しいフォード車のアイデンティティであるかまぼこ型のもの。新鮮な雰囲気がある。サイドビューも隙がないが、リヤビューは特に魅力的で楽しいデザインである。

<インテリア>
大胆なインテリア
画像をクリックすると元に戻ります 画像をクリックすると元に戻ります
画像をクリックすると元に戻ります メーターパネルの一等地にあるリヤハッチオープニングスイッチ

大胆なインテリアデザインで見た目にも楽しいダッシュパネルだ。だが、それだけではなく、人間工学的にも充分配慮したと胸を張るだけに、センター・コンソールのエアコン、オーディオなどのコントローラも一応、手が届き操作性もまずまず。面白いのはリヤハッチのオープニングスイッチで、これは言わばダッシュパネルの一等地に近いメーターパネルの右上にありすばやく操作可能だ。
 Aピラーはかなり幅広い様子だが、比較的前方にあるので、視界はあまり疎外しない。

--フロントシート--
やや小型がサポート性も不満はない
画像をクリックすると拡大しますフロントシートはバケットシートだが、どちらかと言えばしっかり感のある固めのもの。身体のホールド感もまずまず。ランバーサポートもアジャスタブルで身体に合うポジションが得られた。ヘッドルームのゆとりは12cm程度であまり不満はない。前後スライドは手動だが、リクライニングは電動。ただ、電動スイッチは座面の前方側面にあるが、これは少々操作しにくい。
ドアサイドのアームレストは比較的手前まであり掛けやすかった。

--リヤシート--
ゆとりもあるリヤシート
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パッドは張りのあるタッチで、背中がピシッと伸びて座れ気持よく座れる点は好ましい。ヘッドルームのゆとりは12cm程度。膝のゆとりは16p程度で、ゆとり感がありスペース的には不満はない。 リヤのヒップ・ポイントはフロントよりは高めだが、ただ、フロントのヘッドレストが丁度目の前にあり、やや圧迫感があるのは惜しい。センターアームレストがあるのは嬉しいが、少し高さが低いはの惜しい。ただし、ドアサイドのアームレストは掛けやすくロングツーリングでもあまり不満はないだろう。6ライトのリヤウインドは圧迫感を低め好感が持てるものだ。

<動力性能>
フラットトルクで使いやすい。
画像をクリックすると元に戻ります エンジンは”ZETEC SE16V”と呼ばれる新設計のオールアルミエンジン。DOHC、16バルブの1.6リッター。100PS/6000rpm、14.8kgm/4000rpmのパワーとトルクを持つ。僅か1.6リッターだが、低回転からのトルクを重視したらしく、タコメーターをにらんでいると2500rpm付近からグッと力強いトルクが出てくれ、そして4000rpm付近でも再びトルクは高まる。5000rpm付近からはやや大人しく感じるものの、文字通りフラットトルクを描いている様子だ。高回転域でもエンジンはすこぶる快調でDOHC、16バルブらしく気持よく回る。タコメーターは7000rpmまでしかスケールはなく、また特にレッドゾーンは描かれていないが、ATならその必用はない。引っ張った場合は6600rpmで自動的にシフトアップされる様子だ。
 0−400加速は19秒あたり、やはりやや大人しいのは否めないが、発進時の加速感は結構パンチ感がありその点はまあ不満はない。ただ、たまたまワインディングの登りを3人乗りで登坂したが、加速させるのは軽快とは言いがたいのも事実だ。こんなシーンではやや苦しいものの、平たん路での走りではあまり大きく不満はないだろう。

<操縦性>
シャキッとしたスポーティーさが光る操縦性
画像をクリックすると元に戻ります タイヤはタイヤはピレリP6000の195/60R15を履く。パワステは重めに属するテイストだ。そして、サスはしっかり感のあるもので、腰のある雰囲気。ステアリングの応答は比較的小さな舵角からよくレスポンスしてくれ、予想以上にスポーティーだ。最初は一瞬強烈にクイックなのかなと、感じるが、実際はそう思わせながら強烈過ぎることはなく、狙い通りのラインを気持よくトレース出来る。また、リニアリティに富んでいることも誉めたい。ロールそのものも小さめで、ロール速度も遅いので、クイックなハンドリングを行っても不安感がないのはさすがだ。剛性の高いボディと独立懸加のリヤサスも功を奏して粘りのあるスムーズなコーナリングが行え足の良さが光る車だ。

<ブレーキ性能>
不満のない利き

 フロント、リヤ共にディスクでフロントにはベンチレーテッドで、ABSとEBDを装備している。ぺダルタッチの剛性はまずまずだが、ブースターはあまり利かせていない。もう少し利かせても良いかとも思うが、踏力をしっかり掛ければそれなりに利いてくれ、不満は特にない。

<AT>
スムーズなつながり

4速ATはのシフトアップ、ダウンはスムーズで不満のないものだった。ただ、シフトインジケーターがメーターパネルにないのはやや不便だ。

<居住性>
--乗り心地--
固めだか不満はない

 締り感のあるサスだけに小さな凹凸をコツコツ拾う雰囲気はある。だが、大きく不満を訴える程まで衝撃は大きくなく、このあたり上手く処理している様子だ。結論的に言うと一見、固めに感じる乗り心地だが、その実、不満のないレベルに押さえていて充分にガマンできる。

--静粛性--
高回転域でも気持ちよいサウンド

 アイドリングも静かで不満はない。エンジンノイズは5000rpmを越えると大きくなるものの、雑音に感じる不快なサウンドは走らず、”シューン”と心地よいものだ。タイヤノイズも比較的小さめでノイズレベルは不満のないものだった。

<ユーティリティ>
不満のない積載量

 ラゲージスペースは奥行きもあり、4人分の小型のバッグ類は収納可能だし、更にリヤシートを倒すことで大きく広げられユーティリティ性は高い。リヤゲートも軽く開き好感が持てた。

その他
カップホルダー

画像をクリックすると拡大します フロントのセンター・コンソールに2個分のくぼみが設けられているが、リヤシートにはないのは惜しい。

エアバッグ
フロントの両席前方と左右のシートにサイドエアバッグが装備されて有難い。

<気に入った点>
魅力的なスタイリングとハンドリング。そして特にシャキッと歯切れのよい操縦性は素晴らしい。

<気になる点>
多少小さな突き上げ感があるのは否めない。また1.6リッターながら3ナンバー車なのも気になる。

<まとめ>
 スタイリングがあか抜け、軽快なハンドリングのスポーティーな5ドアハッチだ。欲を言えば足が良いので、更にパワーが欲しくもなる。動力性能よりシャシー性能の勝った車で安全性は高く、200万円を切る(5ドアハッチ)コストパフォーマンスの高い車だ。

<価格とスペック>
車種 全長 全幅 全高 ホイルベース トレッド 前 トレッド 後 乗車定員
1600 GHIA 4,155 1,710 1,480 2,615 1,485 1,475 5
車種 エンジン容積(cc) PS 最大馬力回転数 Torque
(kgm)
最大トルク回転数 最少回転半径(m) 10・15モード燃費(km/l)
1600 GHIA 1,595 100 6,000 14.8 4,000 5 11.2
車種 車重 W/P W/T C/P C/T P/L 価格
1600 GHIA 1,180 11.80 79.73 19.70 133.11 62.70 1,970
*価格 オプションを付けない標準価格
*W/P パワーウェイトレシオ 1PSあたりの車重(kg/ps)
*W/T トルク・ウェイト・レシオ 1kgmあたりの車重(kg/kgm)
*C/P コストパワーレシオ 1PSあたりの価格            *価格は全て千円単位
*C/T コストトルクレシオ 1kgmあたりの価格
●今回の試乗車のみのデータ


Update:2000/03/18



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