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MINI COOPER S

  デザイン解説          千葉 匠
  メカニズム解説         熊野 学
  試乗記           津々見 友彦
  購入ガイド           松下 宏
スペック
 ・ 主要諸元
 ・ 主要装備(内装)
 ・ 主要装備(外装)

MINI COOPER S
MINI COOPER S
●新型ミニ登場

 長く登場の噂がささやかれた”新型MINI”は、遂に2001年7月に英国で発売された。発売が開始されるや世界中の人気を集めることとなる。同年の秋、東京モーターショーで初めて実物を見た瞬間、クラシック・Miniを超えたフレッシュな魅力に衝撃を受けた。BMWが開発したMINIは旧Miniのティストを感じさせながら、BMWの品質と安全性を持つ新世代MINIの登場だ。


●クラシック・Miniの誕生

 1959年にイギリスのBMC(ブリティシュ・モーター・コーポレーション)から送り出された1台の小さな車がMINIの始まりだ。今では新型MINIと識別するために”クラシック・Mini”と呼ばれているが、全長3m強程度とコンパクトで、それに10インチホイル(後には12インチ)と異例に小さなタイヤ、そしてFF仕様、それでいて大人4人が乗れると言う画期的な小型車でまさに”ミニ”カーだった。エンジンは4気筒のOHV、850cc、34psで600kgの車重だ。

 このユニークな車は鬼才アレックス・イシゴニスのデザインでまさに独創的。FF、2ボックスと現在の車では常識的なレイアウトをこの当時に先がけたものだ。サスペンションも金属スプリングではなく、ゴムの塊で衝撃を受けると言うシンプルなもの。(後にハイドラスティック・サスと呼ぶ水とアルコールの液体を使う、これまたユニークなスプリングが一時期使われたこともある)Miniの先進性が伺える。


 その後、Miniの生産母体はBMCからレイランドグループと合併したBLMC、そしてオースチンローバー、ローバーカーズと、変遷するが、そのローバーカーズは1994年にBMW傘下に入ったがやがて、2000年にはBMWはローバーを手放すこととなるが、MiniだけはしっかりとBMW傘下に残したのだ。

 現在はイギリス、オックスフォードのBMWグループ工場でプレミアムスモールカーとして生産されるが、その品質基準はBMWに基づくもの。イギリス流の味のある車造りとドイツ流の剛健な設計と品質管理はMINIの新しい魅力とも言える。

クラシック・Mini
クラシック・Mini
 クラシック・Miniはキュートで個性的なスタイリングと使いやすいサイズ、プライス、パフォーマンスの高さで、40年間以上も世界中に熱狂的なファンを惹きつけ、累計530万台以上ものMiniが生産された。
 そしてBMW傘下となったのを機に新型ミニが開発された。旧ローバーのエンジニアとBMWのエンジニア達のコラボレーションが産み出した新しいMINIは近代サルーンとしてのファクターをしっかりと組込まれている。例えば、静粛性、快適な乗り心地、それでいて正確なハンドリング。加えて現在の車には必須条件の”衝突安全性”や”環境対応性”、”省燃費性”など従来のクラシック・Miniが持ち合わせなかった新たな近代的ファクターをしっかりと組込んだものだ。

 そのためにトレッドもワイド化され、ボディサイズは大幅に広げられ、全長では580mm、幅は250mm、高さは95mm、ホイルベースは425mmも長い。またウエイトも400kg以上重くなっている。一見小型に見えるニューMINIだが、クラシック・Miniと並べると二回り大きい。それだけに、欧州の衝突安全規格であるNCAPクラッシュテストで4★を誇るもの。
 2001年の第35回東京モーターショーにてMINI Cooper Sが世界初のデビューを果たした。ヨーロッパで既に9月に発売されたMINI ONEやMINI Cooperを写真で見ていたが、実物は想像したよりもはるかにかっこよく、センスの良さに驚かされた。クラシック・Miniのイメージを残しながら、巧みにモダーンにアレンジしたあたりさすがだ。


 まだディーラーが存在しない時から、電話やインターネットで予約が殺到、またたく間に予約は埋まり2002年の3月2日(ごろ合せでミニの日)から発売開始されたが、今年(2003年)の3月末で1万3000台以上の販売実績を誇るものだ。
 現在、MINI OneやCooperはウェイティングはまだ2-3ケ月と言われ、主な購買層は35才から45才の男性がコアゾーンと言われているが、個性的でお洒落なMINIの魅力にハマッた人達だ。パワフルでスポーティーなCooper Sは生産台数も少ないのも一因だが、3-4ケ月のウェイティングと言われる人気車種だ。


●スポーティーなMINI Cooper

ミニクーパーの生みの親、ジョン・クーパーとその息子
ミニクーパーの生みの親、ジョン・クーパーとその息子
 MINIのバリエーションは3タイプ。SOHC、16バルブ、1.6リッター、4気筒エンジン搭載、ベーシックで燃費のいい経済的な90馬力の”MINI ONE”、そして116馬力と更にパワーアップし、エクステリアもルーフのカラーがツートンで装備が充実し、サスペンションもチューニングされた”MINI Cooper”、そして”MINI Cooper S”はスーパーチャージャーにより163馬力と強力なパワーを持ち、強化サスでキビキビ走るスポーティーなフラッグシップモデルだ。 MINIのスポーティーバージョンには”クーパー”のネーミングが伝統的に与えられているが、これはクラシック・Mini時代の戦略に起因する。 
 1961年のこと。当時のF1チームを率いて、何度もコンストラクターズ・チャンピオンシップに輝く有名なジョン・クーパーがスープアップした”コンプリートチューニングカー”とでも言うスペシャルMiniが”Mini Cooper”だったのだ。エンジンは997ccに排気量が上げられ、更にチューンナップによりスタンダードの34PSから55PSと大幅にパワーアップされ、また、ブレーキも7インチのディスクを持ち圧倒的に制動力も向上。スポーティーなMiniが誕生した。


●モンテカルロを制したMini Cooper S

モンテカルロラリーにて優勝
モンテカルロラリーで活躍
 このスポーティーなMiniを、モータースポーツ好きなイギリス人は格好の”ホビーマシン”としてレース、ラリーに繰り出した。ユーザーからの要求はさらに高まり、イギリスのチューナー達も手頃なミニをレース用にチューンするのだが、それらのベース車両として63年にさらにパワフルな”Mini Cooper S”が誕生した。エンジン排気量は1071ccと更に拡大され70PSとなり、ブレーキも強化するなど、大きく性能を向上させたものだ。この後、更にエンジンは強化されながらレース、ラリーで大活躍する。
 忘れられないのが、1964年のP.ポプカーク/H.リドン組によるモンテカルロラリーでの優勝だ。この小さなMiniが並み居る強豪を退けて優勝、その後も再びモンテで65,67年に優勝、その他の国際ラリーでも優勝を果たし、Mini Cooper Sは一躍、注目を浴びたのである。
 そして誕生以来約40年後の今・・・、新生MINIにも、そのDNAは連綿と引き継がれスポーティーな走りのMINI Cooper Sがラインナップに輝いているのだ。MINIファンには嬉しいプレゼントと言える。

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updated : 2003.4.1



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